離婚してから、なんだかんだ週一で毎週土曜日に娘と逢っていたが、これからは隔週になる。
一抹の淋しさがこみあげて今日は何となくぎこちない感じだった。
娘も年頃になってきたので、友達との時間や学校の課題をやる時間を作りたいという元妻からの提案でそうなったのだが、確かに自分が中学の時は親と一緒に行動するってことはなかった。
子離れの時期だ。
これを機に、自分自身も前に進まないといけないと感じるようになった。
娘と元妻に家まで送ってもらい、一人になって何となくしんみりとした気分をさらに助長させてくれる一枚(正式には二枚組)を聴いている。
それが、これだ。
加奈埼芳太郎とチャボこと仲井戸麗一のフォーク・デュオ古井戸のエレックレコード時代のベストアルバムだ。
エレックレコード在籍時には4枚のアルバム、『古井戸の世界』、『オレンジ色のスケッチ』、『ぽえじー』、『四季の唄』を録音されている。
昨日、紹介した『酔醒』はCBSに移籍した1975年の作品。
そして、エレックレコードでのラストアルバム『四季の唄』は1974年の作品だ。
この一年の違いが違うグループじゃないかと思うくらい、作風が違うのが面白い。
共通しているのは、どちらも脳裏にそのシチュエーションが浮かぶような抒情的なところだが、サウンドの幅が『酔醒』では広がっている。
エレック時代はいかにもフォーク・ミュージックといった趣だ。
その頃は泉谷しげる、RCサクセション等と一緒に『唄の市』というライヴ・サークルを作り、一緒にライヴをして交流を深めていった時代だ。それぞれが影響を与え吸収していった時代といえるだろう。
このベスト盤だが初期の代表曲『さなえちゃん』が、オリジナルバージョンで入っていないのが謎だ(『花言葉』という曲のシークレット曲として短いフレーズのバージョンが収録)。
センチメンタルな時にはこういうアコースティックな曲は刺さる。
ひたひたに浸りたかったら『古井戸』にかぎる。
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これも皆さんの暖かい応援があってこその出版です。
ありがとうございます。
是非、一読頂けたら幸いです。