台風かと思うくらいの暴風雨で目を覚ました。
湿気が酷かったので、寝室とレコードとCDと本が大量にある書斎のエアコンの除湿をつける。
油断するとレコードやCDはカビにやられる。とくにCD のカビ食いは深刻だ。
データがやられて音飛びどころの話じゃない。聴こうと思って音飛びした時の気持ちは頭が真っ白になる。
外に出ると天気のせいか、朝よりも気温が下がっているようでTシャツだけでは少し肌寒い。
これくらいが丁度いい。
しかし、寒暖差があると身体はだるくなる。そうなると、何もしたくなくなって寝ていたくなるものだ。
そんな自分が嫌になるのが解っているので、寝室にこもらず書斎にこもることにした。
嫌が上でもなにかしらしたくなる。
カフェオレをいれて、書斎へ入り今日リスニングする盤をセットし再生する。
それが、これだ。
加奈崎芳太郎と、チャボこと仲井戸麗一によるフォークデュオ、古井戸の『酔醒』だ。
1975年にCBSに移籍して出したアルバムだ。
それまでの古井戸の曲よりモダンで洗練されて曲調も幅が広い。
全曲が名曲で捨て曲がない。
二人は、1970年に渋谷の音楽喫茶「青い森」で出会い、意気投合しデュオを結成する。
翌年、やはり「青い森」で泉谷しげると出会い『唄の市』というコンサートサークルを作り、積極的に活動を始める。
1972年エレックレコードからアルバム『古井戸の世界』でデビュー。
そして、彼らの代表曲『さなえちゃん』がヒット。
1979年の久保講堂のライヴを最後に解散。
チャボはその後ご存じのようにRCサクセションに加入(サードアルバムに収録されている『あの娘が結婚してしまう』は忌野清志郎の作)。
俳優で映画監督で知られる竹中直人が彼らの大ファンで、自らのアルバムで『ポスターカラー』や『ステーション・ホテル』をカバーしている。
本作の8曲目『雨に唄えば』の加奈崎の歌い方は竹中の芸風に通じるものがある。
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