どうも、おと虫ミュージックへようこそ。おと虫でございます。
今日お送りする「Ongaku,キョウノイチマイ」というプログラムは我が家にあるコレクションの中から一枚を抜粋し、ご紹介をするというプログラムになっております。
実際の音楽はここでかけれませんので、気になった方はSpotifyやらなんやらで手軽に聴ける時代ですので聴いてみてください。
今日、ご紹介するのはコチラ。
セシル・テイラーがブルーノートに1966年10月6日に録音した「コンキスタドール」です。
このコンキスタドールという言葉の意味は、「征服者」という意味がありまして、タイトル曲が1曲目に収録されています。
聴けばそのタイトルのニュアンスが解るかというと、そこはフリージャズ、全くわかりません。感覚としてはサウンドの大きな塊がウワァって衝突してくるようなかんじで、どこかオーケストラ的な雰囲気を漂わせている作品です。
その辺りがテイラーっぽいなぁと思うんですよね。
彼のサウンドというのは「アフロ・アメリカン音楽とヨーロッパ概念の葛藤」と呼ばれるんですが、簡単に言っちゃうと相反する矛盾との葛藤をもって演奏しているってとこなんですよね。
彼の音楽は理論的なことを言うとすごく難しくなってしまってめんどくさいのでザックリ言うと、テーマを持たず、インプロヴィゼーションに徹し、一見するとカオス化してるような音使いをして自己表現をしています。要はセシル・テイラー自身がテーマであると言っていいと思います。
リズム、ボリューム、スピードを緩急自在な展開で聴かせるその手法は、異常なバイタリティーを持っているという印象を与えます。
それは、旋律よりもピアノを打楽器的に使う手法がそう感じさせているのだと思います。
ジャズの中でもフリージャズはその難解さからマニアックなものですが、芸術性は高く、まるで前衛舞踏やビートニクス世代のポエトリーを彷彿させます。実際、そのようなセッションも多くみられることがあります。
ただ、初デートでいきなり行ったら、よほど趣味が合わない限り悲惨なことになると思うのでお気を付けください。
また、本作も初めて彼、もしくは彼女を部屋に招待した時にかかっていたら相手は「あ、なんかヤバいかも」って思われる可能性が高いので併せてご注意ください。
気になった方のために、Spotify のリンクを下に貼っておくのでそちらからお聴きください。
https://open.spotify.com/album/69OZHsomLpQigZdQuTWHqx?si=U0_uA8k6SgyU6hSoFP9ddQ
最後までご欄いただきありがとうございました。また次回お会いしましょう。