NIRVANA:“BLEACH” | ongaku:キョウノイチマイby『飄逸庵』

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カート・コバーンが自殺をしたのはいつだっただろうか。

 

確か、4月だったはずだ。専門学校を卒業してすぐだったから、かれこれ26年前になるのか。

 

今は無き原宿にあったパレ・フランスビルの地下にあったお好み焼き屋でバイトしていた頃だ。

有線放送ではBECKの『LOSER』がよく流れていたな。

 

NIRVANAの最後のアルバムになった“IN UTERO”とカートの死はどっちが先だっただろうか。

リリース日に買って、先輩がバイトしていた椎名町の喫茶店に行ったどうでもいいような記憶が残っている。その喫茶店でさっそく開封し、持ち運び用のCDプレイヤーで聴いた気がする。

 

第一印象は、「なんて暗いんだ」だった。

聴き手の気持ちまで重く暗くさせるアルバムに、ちょっと期待外れでがっかりした思い出がある。

 

今、仕事場で1stアルバムの“BLEACH”を聴いている。

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割と長い間、“NEVER MIND”が1stだと思っていた。それは、彼らの代表曲である「スメルズ・ライク・ティーン・スピリット」の印象が強いからだろう。

 

“BLEACH”は、まだインディー時代の作品じゃなかったのではないか。

いや、そうだ。先に発売されたのは“NEVER MIND”(1991年)が先だ。”BLEACH”がサブ・ポップからリリースされたのは1992年だ。

だから、“NEVER MIND”が1stだと思っていたのも納得だ。

 

90年代のグランジ・ブームを牽引したのは、まさにNIRVANAであり、そのアイコンだったカート・コバーンだった。80年代は明るくポップな音楽が多かったが、90年代に入りNIRVANAをはじめて聴いたときの感覚は新鮮だった。陰と陽であれば、間違いなく“陰”を醸し出した音楽だったし、荒々しく、激しく、行き場のない怒りというより、どうしようもない憂いを発散するかのような音楽に出会った瞬間だった。パンクのような外へむかった攻撃性ではなく、自分の内面にむかって苦悶するジレンマを表現する新たな芸術だった。

 

いまの若者はNIRVANAを聴くとどんな感想を持つのだろうか。

僕がティーンエイジャーだったころに、ドアーズに持った感覚に近い感覚を持つのではないかなとふと思った。