1981年発売のアルバム「天空の女神」に収録にして世界的大ヒットをしたディスコナンバーの大定番よ
アース・ウィンド&ファイアー はアメリカ出身にして、R&B、ソウル、ファンク、ジャズを融合して新しいディスコミュージックを確立したスーパーグループ…という認識で僕はおりますが…
これさ
キャッチーにして、ボーダレスにして、全世界に素晴らしい受け入れられ方を果たしていて、もうさ、「地球規模」って感じの愛され方を果たした…と思うわけ
ほとんどないな、こういう広がり方は…
好むと好まざると「身体が動いちゃう」って感じ、問答無用でパワーがみなぎってくる…といいますか
でね
日本のボクシングファンには忘れられない一曲でもあるよな
時は 1994年12月4日、場所は名古屋市総合体育館レインボーホール、観衆9800人、視聴率は驚異の40%を軽く越えたあの一戦よ
日本ボクシング史に燦然と輝く、国民忘れじの激闘よ
WBC世界バンタム級王座戦統一戦
正規チャンピオン 薬師寺保栄
×
暫定チャンピオン 辰吉丈一郎
あぁ、当時の生中継YouTubeありがとうございます‼︎
でね
辰吉さんの入場曲は悲壮感たっぷりの、ブルース・リーの遺作映画「死亡遊戯」のテーマだったんだけど
これに対して
薬師寺さんは楽観的なるディスコナンバーの傑作 ♪レッツ・グルーヴ だったわけ
これ、その対比が今なお、あまりに「鮮烈」だと思う
やっぱりさ、入場曲ってさボクサーの「世界観」を反映してたのよ
今はビジネスが入り込んでスターとボクサーがコラボしたりするけど、昔は「本人」が1番気持ちよく自分を高められる曲…が選定されてたと思う
当時、僕は辰吉派だったわけ
で
辰吉さんの今にもひび割れそうなヒリヒリこそがボクシングだと考えていたわけ
ところが、薬師寺さんはノリノリで小躍りしながら入場してきたのよ
で、小学生だった僕にとっては、そんな薬師寺さんはストイックであるべきボクサーの理想像に相反していたわけよ
「こんなヤツに、ぐぐぐ…」
マジ、歯軋りしながら生中継観てましたわ
まぁ、今思えば 傑作漫画「あしたのジョー」における矢吹丈と力石徹の「完全燃焼」こそが理想にして、現実もかくあるべし…と考えていたからなんだけど
(~_~;)
さて
みなさまご存知の通り、試合結果は…
正規チャンピオンの薬師寺さんが判定勝ちしましたな
薬師寺さんの鋭いジャブとストレートが辰吉さんの瞼を塞いで有効打を量産…と
で、まだ小学生だった僕はメチャクチャがっかりしたんだ
「あぁ、ジョーが負けた それもあんなダンス野郎に…」
す、すみません 薬師寺さん
当時の辰吉さんは「生きるカリスマ」だったんですっ‼︎
さて、時は流れ…
大人になった僕はアース・ウィンド&ファイアーのベスト盤なんか買っちゃって、そしたら、ブワッと蘇ったのよ
いつかの伝説の一戦「薬師寺×辰吉」、その薬師寺さんのノリノリ入場がさぁ
このイントロ、僕にとってはディスコだかダンスミュージックだかどうでもいいのよ
WBC世界バンタム級チャンピオンたる薬師寺保栄が1番輝いた夜を表す一曲なんだよ
あの徹底的なるワンツー攻撃は凄まじかったなぁ
最短距離をひたすら撃ち抜き続ける…という徹底よ
素晴らしかった
というわけで
僕はふいに無性にこの ♪レッツ・グルーヴ を聴きたくなって、いつかの伝説の一戦の面影に浸り、そして、薬師寺さんの鋭い最短距離を想うのだ
で
まだまだ「ウブ」過ぎた自らの「潔癖」を思い出しながら苦笑するのだ
あんなのろけた小躍り野郎、遊び人にしか見えない薬師寺保栄なんかに、俺たちの純潔、俺たちの青春、俺たちの辰吉丈一郎が負けるはずないっ‼︎
たびたび薬師寺さんすみません
本当にそう思ってたんですわ
(^◇^;)
しかし、今ならばこう言えます
「薬師寺さん、ナイス選曲‼︎」
…とはいえ、やっぱり
当時、ディスコで踊りまくってたからの選曲かも⁇
まぁ、それもまた「青春」よ
♪レッツ・グルーヴ は紛うことなき永遠の名曲よ
御愛読感謝