妄想「デンカオ×久高」 勝利の鍵はどこにある…!? | ボクシング&ロック野郎 higege91の夜明けはまだか?

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久高、タイ・ウタラディットで世界挑戦 スポーツニッポン


今月26日に、タイの地でWBA世界フライ級王座に挑む、同級12位の久高寛之選手…


これ、敵地挑戦であり、慣れない環境、また、地元判定等の不利条件との戦いでもある…


チャンピオンは強打者のデンカオセーン・シンワンチャーで、これが初防衛戦になるわけですが、正直、「不利予想」が立ってしまうでしょうねぇ…


しかし、このデンカオセーンはマネージャー等との契約問題を抱えていたり、ボクシングに専念できなかった部分も多々あったようなので、この辺りを通じて『隙』が生まれている可能性もありそうですが、しかし、そんなものに縋って期待を込める…なんてのはやはりナンセンスでしょうねぇ…


さて、僕の拙い知識と印象でこの対戦をイメージしてみますと、強打者デンカオセーンよりも久高選手が優れた部分でありますが、それはズバリ「鋭さ」と「スピード」でありましょう…


フットワークを生かした中間距離とハイスピードなワンツーによる波状攻撃からチャンスを手繰り寄せたい…


技術的なことだけで言えば、僕は久高選手の潜在能力を余すことなく発揮できれば、かなり「明確」な形でフルラウンド36分間凌ぎながらポイント優勢で辿り着くことは不可能ではない…と考えています。


…問題は、集中力とスタミナであると思いますね。


久高選手といえば、実は過去に幾度もどん底を味わっている…


その戦績を振り返る…


17W6KO7L1D…


この「7つ」の敗戦には2度の敵地敗戦が含まれるもので、24歳という若さにして、このキャリアは非常に濃厚なものとなっていますねぇ…


悔しい思いをそれだけ味わってきたわけですね…


デビュー2連敗からそのキャリアはスタートしていますが、破竹の連勝を飾って全日本新人王に輝くも、その後、現日本フライ級チャンピオンの清水選手に敗れ、さらに連勝して再起を果たすも、日本王座決定戦で吉田選手に敗れてしまった…


つまり、大事な場面で負けてきてしまった…


吉田選手との日本王座決定戦でありますが、それはそれは酷い負け方だった… 持ち味の全く出ない、「攻める気」がないのではないか…? と疑ってしまったほどの一方的な判定負けでありました… その後、久高選手はさらにどん底へとのめり込んでいった…


タイの地へ赴いてWBCユースフライ級タイトルマッチに出場するも、現WBC上位ランカーのポノムルンレックに判定負けを喫し、フィリピンの地へ出向いてウェンデルと戦うも、地元判定気味であったとされるも無念の3連敗を喫する…


しかし、当時の世界上位ランカーのフセイン・フセインを地元大阪に招聘した再起戦で見事勝利し、いきなり世界3位へと返り咲いたわけですね…


そして、皆様ご存知の坂田健史選手とのWBA世界フライ級タイトルマッチへと繋がったわけでありますが、さて、改めて、このまだ24歳の世界ランカーである久高選手の戦績に刻まれた多数の『敗戦』を想う…


僕には期待を抱かせる「何か」を感じさせてくれる…


しかし、久高選手は日本タイトルも東洋太平洋タイトルも未だ獲得しておらず、一度ならず二度までも「世界」へ挑むことを時期尚早とか、順番違い…だなどと揶揄する向きがあるのは確かでありますが、この際、この再びの世界戦が敵地挑戦である…ということを重く受け止め、認るべき…とは、僕の気持ち…


すなわち、『勝ったら認めるしかない』…ということでいかがであろうか?


負けてしまったら、「やっぱりね…」と蔑まれてお終い…でも仕方がないとも感じる… だって、プロボクシングとは、『オール・オア・ナッシング』なのだから、そういうものだ…とも感じる。


さて、話をデンカオセーン戦予想に戻す…


つまり、ここで重要なのは、フルラウンド途切れることのない『神懸り的な集中力の発揮』こそが、敵地世界王座奪取に必須…である、ということでありますね…


「倒して勝つ」が理想でありますが、あの強打者と真っ向勝負は得策ではない… みなさまご存知の通り、あの坂田選手はワンパンチKOを喰っているわけで、当たり所が悪ければ、もうマットに沈んでしまうわけですね…


先にも書いてますが、「距離」を支配しての波状攻撃から突破口を開きたい…


さらに、「明確」な『ポイント連取』も必須…


ぼんやり凌げばフルラウンド戦えるかもしれませんが、ベルトを獲りたければ、かなり、はっきりと、素人にも解る形でポイントを奪っていかなくては当然勝てない…


ここで試されるのが『勇気』である…


つまり、「当てて離れる」…の先の領域での戦い、「打ち込んで喰わない」…という『問答無用の積極性』と、『超ハイレベルなボクサースタイルの全う』なくして、勝利は見えてこないでしょう…


もうムチャクチャ書いてますが、しかし、これは『敵地挑戦』なのだ…


誰の目にも明らかな『大差』を印象付けられなければ、ほぼ間違いなく負けにされるのだ…


つまり、「僅差判定」では負けなのだ…


序盤から距離を詰められてあの強打を叩き込まれ、これをまともに喰い、動きが鈍くなったらもうダメだ…


真っ向勝負で打ち負け、足が動かなくなったらもうダメだ…


いつかの吉田戦のように、防戦一方になり、自分の距離とリズムで戦えなくなったら最期まで立っていることはできないだろう…


さて、みなさまはこの「デンカオセーン×久高」をどのように受け止めておられるかわかりませんが、僕は圧倒的不利予想を禁じえないまでも、しかし、大きな期待を寄せてもいるのだ…


それは先にも書いた久高選手の戦績に刻まれた幾多の敗戦を糧にした、圧倒的集中力の発揮、すなわち、『執念』と呼ばれるものの『奇跡的大爆発』に期待をしているのだ…


現在、敵地世界挑戦失敗記録は先日のドイツにおける佐藤幸治選手のTKO負けを入れて『25連敗中』だったような気がします…


多くの不利要素が山積しています…


しかし、僕は期待している…


そして、応援している…


本当に頑張って欲しい…


さて、このWBAフライ級王座には、亀田興選手出場の「暫定王座設置」が決定したようですが、それよりも、先ずは、こちらにちゃんと注目し、そして、応援すべきだ…と激しく感じる。


WBAの出鱈目をなじるのはこの際、後回しだ…


御愛読感謝


つづく