ボクシングワールド誌(09年5月号)に拠れば、WBC世界フライ級チャンピオン、内藤大助選手のV5戦は中国は上海開催が濃厚であると報じる一方で、しかし、あちらに呼ばれる立場であった内藤陣営でありますが、これを招聘するはずの中国サイドにスポンサーがつかず、なんと、その興行プロモートをMGプロが仕切らなければならない状況に陥っている、なんて記事が挙がっている…
敵地へ赴く世界チャンピオンである内藤陣営が、その興行経費を負担しなければ開催に漕ぎ着けない…とは、これはまた痛い話であります…
とはいえ、中国と言う土地で世界戦を開催し、さらにボクシングを盛り上げようとするWBCにとって、これは悲願達成の足がかりになる興行であり、歴史的な価値・意味も多きく、まともに関ると「赤字必死」と言われているこの世界戦開催に向けて、MGプロは必死の交渉を続けている…と言う。
対戦するとしたらシオン・チャオ・ソンという同級14位の中国人ボクサーが候補に上がっているそうで、その戦績は「12W8KO1L1D」という戦績を誇る選手だそうだ…
さて、日本国内では抜群の知名度を誇る内藤選手でありますが、ちょっと試合間隔が空き、さらに、このような不景気の煽りを受ける格好で目標が定まらないこの現状は厳しい…
さすがにベテランと言えども、「進路」が定まらないのはいただけない…
さらに、相手がどうであれ、敵地開催ってだけでその心中も複雑なはず…
が、はっきりしない…
「決定」の二文字がその脳髄に刻まれない限り、日頃の練習ひとつにしてもモチベーション維持も大変でありましょうねぇ…
すでに三十路半ばにさしかかろうとしている彼の「貴重な時間」がビジネス面の理不尽によって薄められてしまうとすると、これはなんだか非常に切ないものがある…
さて、そうこうするうちにこのWBCフライ級タイトルには「暫定」が設けられる運びとなっている…
4月24日 タイの地で開催され、前WBCフライ級チャンピオンであるポンサクレック・ウォンジョンカム(3位)とメキシコのフリオ・セサール・ミランダ(2位)により争われる…
うぉ…!?
これはもう3日後ってことですか!?
しかし、最近「政治的緊張」が国際ニュースになっているタイの地でありますが、無事開催されるのでしょうか?
不景気に政治不安かぁ…
なんとも複雑な気持ちになってまいりますが、この中国選手との対戦が実現するにしても、しなかったにしても、いずれにせよ、「正規チャンピオン」である内藤選手は指名挑戦者との対戦義務期限を過ぎてしまっているので、ポンサク×ミランダの勝者と戦わなくてはならないわけですね…
さらに、これに打ち勝っても、その次には1位のポノムランクレックとも戦わなくてはならない…なんて言われていて、いずれにせよ、厳しい戦いが続くのははっきりしている状況…
しかし、WBCがその開催を強く望んでいるという中国開催を実現できれば、上の厳しいその後の防衛戦連戦に関して多少条件が緩和されるとか、なんだか良くわかりませんが、そういう駆け引きなんかもあるのでしょうか…?
そうでなければ、中国開催にこだわる理由は、僕のような素人にはあまり見つけられないけれども、どうなんでしょうか…?
赤字確定、敵地開催、交渉泥沼…
これはなんともまた酷い条件が並びましたねぇ…
これでははっきり言って、内藤選手がかわいそうだなぁ…なんて感じちゃいますが、どうなんでしょうか?
さて、しかし、この「5月末」の中国は上海開催のV5戦でありますが、実はこれ、確定していて「発表待ち」の状況かもしれません…
しずれにせよ、ここは、「大人」の内藤選手の冷静さと落ち着きに期待して、また、我々ファンもそんな彼の気持ちに不純物が混入しないよう祈るしかないか…?
そんなこんなで、ここ2戦のタイトルマッチをYOUTUBEで見返してみました…
清水戦に山口戦であります…
どちらも「KO防衛」でしたね…
この『中年最高峰の弾けるKOシーン』をもう一度観て、それで、内藤選手の更なる活躍に期待を込めたいと思いますです…
あぁ… 早く試合が決まるといいなぁ…
WBC世界フライ級タイトルマッチ 内藤×清水 9R YOUTUBE
WBC世界フライ級タイトルマッチ 内藤×山口 11R YOUTUBE
御愛読感謝
つづく