辰吉×ウィラポン動画と、その「絆」…について | ボクシング&ロック野郎 higege91の夜明けはまだか?

ボクシング&ロック野郎 higege91の夜明けはまだか?

人生の曲がり角に遭遇したボクシング&ロック・マニアhigege91。暇を見つけてはホール通い。ああ、俺は戦っているか!? ああ、俺は俺の求める『俺』に近づいているのか!?

「ボクシングワールド」誌、5月号の小さな記事に目が留まった…


元WBC世界バンタム級チャンピオン、連続13度の防衛を果たしたタイの英雄、「デスマスク」の異名をとった、あのウィラポン・ナコンルアンプロモーションが40歳にして『再起』を果たし、格下選手相手に3RKOで勝利、さらに、これからのことは「辰吉次第」…とも語ったそうな。


かつての戦友次第、かぁ…


国籍を越え、拳と拳で戦った者同士にしかわからない、ボクサーとボクサーの『絆』が垣間見える…


かつて長谷川穂積選手に判定負けで王座を追われ、そのリベンジを果たすために挑戦試合をバンバンこなし、そして、ついに挑んだ再戦では、なんとまさかのワンパンチKOに沈み、10カウントをマットに這ったままの状態で聞いてしまったウィラポン…


その後も妥当長谷川の執念は燃え盛り、昨年、指名挑戦者決定戦に出場するも、これが南アフリカのマリンガにアッパーカット連打でTKO負け…


流石のウィラポンもここで現役引退を表明していた…のですが、再起を果たしたのですね…


さて、記事に拠れば、この再起は再び「世界」を獲るための復活ではなく、あくまで、「ボクシングが大好き」だからの復活であり、そして、いつかの戦友、辰吉丈一郎選手との『3度目の戦い』を見据えた再起であったような印象を受ける内容となっている…


以下、記事引用


---この試合は判定になるという人もいたが、僕は倒す自信があった。しっかり練習したからね。僕はボクシングが大好きだ。しかし、今更こんな前座レベルの長く続けるつもりはない。今後どうするかはプロモーター次第だし、もっといえば辰吉次第です


しかし、先だってタイの地で行われた辰吉選手の復帰2戦目の不出来を顧みての声は以下の通り…


---彼のこの前の試合内容を見ると、どうなんだろうね…


とも零しているそうだ。


5月末に再起2戦目が決定しているという元世界チャンピオンのウィラポン…


どんな気持ちで辰吉選手の無残なほどの敗戦を見つめていたのだろうか…?


肉体の限界と衰退、疲労・被弾によるダメージの蓄積…


と、


一向に衰えることのない、飽くなき闘志と気迫…


しかし、それでもなお、この二人の老いたボクサーを結んでいるこの『絆』とは何か…?


友情か、同情か、敬意か…?


いずれにせよ、なんだかぐ…っとくる何かがある…


で、ウィラポンって、凄く優しいそうですねぇ…


いつか読んだ「一拳一会」という本に登場したウィラポンですが、これはタイに武者修行しに出掛けた前日本ライト級チャンピオンの石井一太郎選手との交流を描いた内容が一部あって、その優しさに触れた石井選手の感動が綴られていたように思いますが、とても じぃぃ…ん と来たのを憶えています…


そういえば、ウィラポンが長谷川穂積選手に判定で王座を失った際、辰吉選手がそのリングに上がって敗者となったウィラポンの腕を高々と掲げてその敬意を示していたことを思い出します…


あの時は、正直、辰吉選手のその行動に長谷川選手の勝利が軽んじられたような気がしてちょっと違和感を感じたのですが、今思えば、恐らくはそのような「悪意」は全くなく、ただ、純粋にウィラポンを讃えたい、敬意を表したい、みんなにもこの気持ちを伝えたい、ウィラポンの凄さをもっともっと解って欲しい…って単純な希求が思わずそうさせてしまったのだろうなぁ…と、感じますね。


拳と拳で戦った男同士の、その老いた元世界チャンピオン同士の『絆』…


ふぅぅむ…


と、この小さな記事を読んで、思わず唸ってしまった…


で、いつかのこの両者の「激闘」をもう一度観る…


動画を這っておきますね…


辰吉丈一郎×ウィラポン・ナコンルアンプロモーション 第1戦          WBC世界バンタム級タイトルマッチ Youtube 


辰吉丈一郎×ウィラポン・ナコンルアンプロモーション 第2戦         WBC世界バンタム級タイトルマッチ Youtube 

懐かしい…


そして、本当に壮絶であった…


御愛読感謝


つづく