日本バンタム級王座決定戦…敗れた鳥海選手について  | ボクシング&ロック野郎 higege91の夜明けはまだか?

ボクシング&ロック野郎 higege91の夜明けはまだか?

人生の曲がり角に遭遇したボクシング&ロック・マニアhigege91。暇を見つけてはホール通い。ああ、俺は戦っているか!? ああ、俺は俺の求める『俺』に近づいているのか!?

池原が新王者 日本バンタム級王座決定戦

 ボクシングの日本バンタム級王座決定戦10回戦は11日、大阪市IMPホールで行われ、世界ボクシング評議会(WBC)同級6位の池原信遂(大阪帝拳)が日本同級3位の鳥海純(ワタナベ)を3-0の判定で下し、新王者となった。
 積極的に前に出た池原は連打を的確に当て、打ち合いを優位に進めて中盤にポイントを重ねた。


以上記事抜粋


この2年、僕は鳥海選手の戦いを気にかけていた。


なぜだか、やたらと気になっていたのだ。


鳥海VS高野



 長谷川穂積に負けた試合が特に印象深いが、その後のOPBF戴冠、さらに陥落、その再起戦…と、生観戦してきた。


 今回の記事を読む限り、世界ランカーでもある池原選手のプレッシャーの前に屈したようだが、本当に残念であった。


 鳥海選手にまつわる記事で、いつだったか読んだものがある。


 それはボクシングを始めたきっかけについてで、鳥海選手はこう答えていたのだ。


 シャドーボクシングしている先輩の姿を見て、美しいと思ったから…


 確か、そんなインタビューを目にしたことがある。


 あ、思い出しました。


 加茂佳子さんの『男たちの行方』という記事だ。


 http://www.tic-box.com/doc-kamo/kamo-0503.html  Talk is cheap 鳥海純編


 シャドーボクシング…


 それは非常に『思索的』で、『哲学的』なものに思えてならない。


 例えコンマ数秒でも振りを鋭くする為に…


 新しいコンビネーションを身体で覚える為に…


 その試行錯誤は地味であてどないが、それを自分の人生に当てはめてみてはどうか?


 例えコンマ数秒でも人生を充実させる為に…


 新しい自分を生み出す為に…


 鳥海選手のボクシングを始めたきっかけを読み知り、僕は彼のファンになったが、みなさんはお忘れではなかろうか?


 僕は今にも踏み外しそうな自分に恐怖している。


 あんなに『憧れていたもの』が嫌いになりそうだ。


 少なくとも僕は『シャドーボクシング』をしていない。


 昨日よりも明日を素晴らしくする為の自問自答…


 自分の中で溢れ膨らんだ『混沌』との格闘…


 よりシャープに、より的確に、より鋭い人生にするための鍛錬…


 残念ながら鳥海選手は敗れてしまった。


 関東圏なのでその戦いをテレビでさえ確認することが出来ない。


 ただ、しかし、多くのことを考える『きっかけ』を与えてくれた鳥海選手には感謝しているのだ。


 彼は無条件でボクシングを抱きしめ、人生を捧げたわけだが、その『動機』に僕は胸を打たれたのだ。


 ひたすらに、ストイックに、ボクサーたちは毎日『シャドーボクシング』を繰り返す。


 僕は自分でこれだと感じて抱き止めたものを失ってはいないか…?


 今の自分を見て見ぬ振りをしていまいか…?


 自己追求を諦めてはいまいか…?


 鳥海選手の進退は気になるところだが、先ずはお疲れ様でした…と言いたい。


 そして、ありがとう…と言いたい。


 鳥海純 東洋太平洋王座初防衛ならず


 シャドーボクシング、か…


 池原選手、王座決定戦勝利おめでとうございます。


 今後に期待してます。がんばって下さい。


 御愛読感謝


 つづく