ああ、兄弟愛… あまりにも注目、期待される亀田3兄弟 次男・大穀の宿命…について | ボクシング&ロック野郎 higege91の夜明けはまだか?

ボクシング&ロック野郎 higege91の夜明けはまだか?

人生の曲がり角に遭遇したボクシング&ロック・マニアhigege91。暇を見つけてはホール通い。ああ、俺は戦っているか!? ああ、俺は俺の求める『俺』に近づいているのか!?

 大穀、がんばれ

 ボクシングの亀田家の二男・大毅(16)が8日、“秒殺デビュー”を予告した。兄・興毅(協栄)のデビュー戦の1回44秒KOをしのぐ速攻KOを宣言。来年1月10日にプロテストを受験し、来春にプロデビューを控える“浪速の弁慶”が、持ち前の豪腕で闘拳超えを目指す。
 デビュー戦は、こだわりを持ってリングに上がる。目標は兄・興毅の1回44秒。内容よりも数字にこだわる。「お兄ちゃんが44秒やから俺は44秒以内にKOや。今の俺の力やったら出来るわ。KOを期待されるのも俺の宿命やな」。気負う様子もなく、平然と言ってのけた。
 兄・興毅は03年12月のデビュー戦で「1分以内でのKO」を予告して実現させた。予告KOの難しさを知るだけに興毅は、決して楽観視していない。「ものすごいプレッシャーになる。大毅は厳しいんと違うかな。俺の記録よりも連続KO記録を目指してほしい」と弟を気遣いながら話した。
 来春のデビューへ向けて唯一の不安は鼻血。スパーリングでも鼻から出血するため、この日都内の病院でレーザー手術を受けた。「もうこれで大丈夫や。鼻がスースーしすぎるくらいや。鼻血の心配をしないでリングに上がれるわ」。心身ともに万全を期してデビューの日を迎える。


…以上記事参照


 …ああ、これだけ騒がれてデビューする選手もいまい。亀田3兄弟次男『大穀』はある意味、『不幸』である。強気な発言を目にするたび、higege91的には複雑な思いにかられる…。


 「おもしろくなくてはいけない」


 「度肝を抜かなくてはいけない」


 「死んでも負けられない」


 「日本中の人が見ている」


 これだけ世間が騒いでいると、ある意味「個人的なスポーツ」であるところの、「自分との戦い」…っていう意味合いで、集中し、高めることは困難である…と思われる。


 兄貴には負けられない。この欲求も身体に大きな影響を与えるに違いない。


 正直、かわいそうである。


 先日のさいたまスーパーアリーナでの大穀のスパーは正直辛かった。最も、興穀の練習相手の世界ランカーが相手をしていたわけであったが、捌ききられ、世界の壁の巨大さを本人も、そして、我々観客も実感することとなった。


 …ある意味、幸福なのはこの点である。練習試合でスーパーアリーナ。マスコミ、世間からの注目を一身に浴びて、先ずは初戦を望みどおりの「秒殺KO」できっちりと勝てれば、その経験自信は今後物凄い「武器」となる。


 …鋼鉄の心臓


 これをメンタル面で作り上げ、肉体と精神がバランスよく調和した時、「最強のファイター」誕生の可能性はある。


  巨大なメリットとデメリットの壁と壁の間で『未来』と対峙する17歳のプロボクサー…。


 個人的には負けてもいいと思う。負けを糧にしてさらに『最強』に近づく選手は数多いし、悔しさを知らずして『最強』の二文字は無いと思う。


 したがって、ファンは『おおらかに』その17歳の挑戦を見守るべきである。


 ぶつくさと言われても仕方ないのが『プロ』であることの宿命であるが、個人的には大穀への眼差しは『やわらかい』ものであろう…と思う。


 そして、一心不乱に意気込む大穀への興穀の言葉に、ちょっとグッときてしまったHIGEGE91…。


「ものすごいプレッシャーになる。大毅は厳しいんと違うかな。俺の記録よりも連続KO記録を目指してほしい」


 …それは、圧倒的に注目され、間違いの無い結果を求められ、その都度跳ね返してきた兄・興穀にしか語れない言葉。


 本音、だと思う。


 その巨大な苦しさを知っている者の言葉…。その胸中たるや「堪らない」ものがあるのだろうな…。


 そして、3男も控えている。噂ではこの3男が最も『天才肌』で、才能に恵まれていると言う…。


 さらに、大穀にはプレッシャーとなる1つの要因であろう。


 谷間の「次男・大穀」は応援したい。スタイルもド・ファイターで、坂本博之のようにガンガン行くタイプだ。


 この際、実は本当の敵は「プレッシャー」かもしれない。…が、実際には目の前のボクサーと戦うわけだが、闘うことに集中することができればいいなぁ、と思う。


 しかし、この興穀の何気ない言葉の向こうに、共に闘う兄弟同士の、兄として思いやる兄弟愛の深さを感じるのは、よもや僕だけではあるまい…。


 御愛読感謝


 つづく