1993年(平成5年)5月15日(土)

横手駅前の居酒屋

店のテレビは、Jリーグ開幕戦、ヴェルディ川崎 対 横浜マリノス戦

 

引越し荷物を搬入し終えた妻とワタシは、そこでささやな祝杯をあげていた。

その日から約5年、この町で暮らした。

 

若かった…。

 

 

昨日の早朝、当時の思いを巡らせながら、横手のまちを歩いた。

 

馬口労町を過ぎ、蛇の崎橋を渡った。

橋は掛け替えられ、当時の面影は薄れていたが、

妻と歩いた、かまくら祭りの夜を想い出すと、目頭が熱くなった。

 

 

今日のメインイベントは、東成瀬村で建設が進む、成瀬ダムの見学

”無人化施工”

いよいよ建設現場もここまできた。

 

出発までは、まだ時間がある。

 

横手公園まで上り、

かつて暮らしていた街並みを見下ろすと、

ここで暮らしていたという事実が、胸に沁みた。

 

 

ひっそりと佇む、石坂洋次郎の文学碑

 

小さな完成よりも

あなたの孕んでいる未完成の方が

はるかに大きなものがあることを

忘れてはならないと思う(「若い人」) 

 

 

若い二人は、雪降るまち 横手で暮らしておりました。