We'll Be Together Again

(Frankie Laine/Carl T. Fischer)

※「We'll Be Together Again」の英語歌詞はこちら

 

 

 

<Verse >

 

Here in a moment of darkness

Remember the sun has shone

Laugh, and the world will laugh with you

Cry, and you cry alone

 

この一瞬の暗闇においても

太陽は昇り輝いていたことを忘れないでいて

笑えば、人も一緒に笑ってくれる

だけど、泣いても、人は一緒に泣いてはくれない(だから...)

 

 

 

<Chorus>

 

No tears, no fears

Remember, there's always tomorrow

So what if we have to part?

We'll be together again

 

涙を見せず、心配もせず

覚えていてほしいことは

明日という日はどんな時も来るということ

だから仮に私たちが離れなきゃならなくなったらどうするか?

そうなっても、また必ず一緒になりましょう

 

 

Your kiss, your smile 

are memories I'll treasure forever

So try thinkin' with your heart

We'll be together again

 

あなたの口づけ、その微笑みは

私の宝物となる永遠の思い出

だから心から思ってほしい

また必ず一緒になれるって

 

 

Times when I know you'll be lonesome

Times when I know you'll be sad

But don't let temptation surround you

Don't let the blues make you bad

 

心細くなる時があると思う

悲しくなる時だってあると思う

だけどあなたを取り巻く誘惑に心預けず

憂うつな出来事で心荒む(すさむ)こともせずにいて

 

 

Some day, some way

We both have a lifetime before us

For parting is not goodbye

We'll be together again

 

いつの日か、何はともあれ

互いの人生は続くもの

だから別れは 'さよなら' ではない

また必ず私たちは一緒になりましょう

 

 

 

(日本語訳:東エミ)
photo: Wallpaperflare

 

 

 

 

 

 

1945(昭和20)年にポピュラーソングとして発表された

この曲『We'll Be Together Again』

今ではジャズシーンに欠かせない人気のジャズスタンダードです。

 

タイトルをはじめ、さらっと歌詞を読むと

 "恋愛が終わる二人の単なる別れの歌 " 

捉えることが出来るかもしれません。

 

ですが、作られた時代を考慮し、歌詞(英語)を精読、

その言葉の奥にある主人公の気持ちを汲み取った時

全く違う物語 が見えてきました。

 

私なりの見解を書きます。

 

 

 

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【見解その1️⃣】

 

 

タイトルを見てみましょう。

『We'll Be Together Again』

 

We'll の「'll」は「Will」です。

 

助動詞「will の核となる意味の一つに

「必ず~する」があります。

「will」があると話し手の「意志」を感じます。

 

なので、タイトル『We'll Be Together Again』は

『また ”必ず” 私たちは一緒になりましょう 』という

主人公の意志、決意を感じます。

 

それは先述した

 "恋愛が終わる二人の単なる別れの歌 " 

と解釈するには、いささか違和感を覚えるかもしれません。

 

 

 

【見解その2️⃣】

 

 

今度はVerse(ヴァース)の歌詞に注目します。

Verseとは、その後に続くメインのChorus(コーラス)歌詞への導入部。

歌詞の輪郭、メッセージがVerseから読むとハッキリします。

 

この曲のVerseの一部に

 

"Laugh, and the world will laugh with you

Cry, and you cry alone"

 

とあります。

これは「Cry」を同意語「Weep」に置き換えた諺(ことわざ)、

 

"Laugh, and the world laughs with you; 

Weep, and you weep alone"

(笑えば人も一緒に笑うが、泣けばひとり泣く)

 

があり、つまり
「明るく笑顔の人は人々に好かれるが、

クヨクヨ泣く人は誰からも相手にされない」

という意味のもので、

 

歌詞でわざわざこの諺を引用するところに、

生きる指針、相手を励ましたい主人公の思いが込められているの感じます。

 

 

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見解1️⃣、2️⃣を踏まえて「時代」を見てみると、、、

 

この曲が作られたのは1945(昭和20)年

第二次世界大戦の激しさから終戦へと向かう時。

それは世の情勢が不安定の中で

人々のつながりが いきなり断たれる時代と言えます。

 

 

まとめます。

 

この歌『We'll Be Together Again』に綴られたメッセージは、つまり、

 

「いつ離れ離れになる分からないこの不憫な世の中。もしもその時が来ても、

"また必ず私たちは一緒になれる"、その希望を胸に抱き 生き続けましょう」

 

となると私は捉え、今回歌詞翻訳をしました。

単なる恋愛物語ではない、

過酷な時代の中で生きる市井の人の思い、強さが綴られた歌だと。。

 

 

ちなみにパッと浮かんだ似たような面持ちの歌詞に

『Have Yourself A Merry Little Christmas』

があります。ぜひ併せてご覧ください。

 

 

 

 

We'll Be Together Again/The Pied Pipers

 

 

We'll Be Together Again/Anita O'Day

 

 

We'll Be Together Again/Billie Holiday

 

 

We’ll Be Together Again/Cyrille Aimee & Diego Figueiredo

 

 

We’ll Be Together Again/Jimmy Cobb Quartet

 

 

We’ll Be Together Again/Stan Getz Quartet

 

 

 

 

 

 

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