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作家の東田直樹です鉛筆

現在31歳。

自閉症という障害を抱えています。

 

 

  奇声にもいろいろあります

 

 

自閉症の人の中には「奇声」や「こだわりの言葉や昔覚えたフリーズ」が突然口から出てしまう人もいます。

 

奇声というのは「奇妙な声、変な声」を指します。

 

周りから見れば、突然大声が聞こえてきたら、どの言葉も奇声を発していると思われるかもしれません。

 

 

でも、僕は奇声といっても「意味不明な叫び声」「こだわりの言葉や昔覚えたフレーズの声」が出ている時の状態は、少し違うような気がしています。

 

 

 

  「意味不明な叫び声」と「こだわりの言葉や昔覚えたフレーズ」

 

 

僕の場合、両方とも、自分の意志とは関係なく言葉が出てしまうのは同じですが、「意味不明な叫び声」は声が出ている最中、自分の声だという自覚がありません。

 

だから「静かにして」と注意されても、どうやって止めればいいのか、自分でもわからないのです。

 

 

「こだわりの言葉や昔覚えたフレーズ」も口から飛び出すと自分で止めることができませんが、自分の声だという自覚はあります。

 

自覚はあっても、最後まで言わずにはいられない状態なので、言い始めると途中で止めることは難しいです。

 

 

年齢とともに「意味不明な叫び声」は減ってくる人が多いのではないでしょうか。

 

大人になっても、こだわりの言葉や昔覚えたフレーズが口から出てしまう人もいます。

 

 

  次こそ頑張ろうという気持ちを持ち続けよう

 

 

こだわりの言葉や昔覚えたフレーズが口から出ているときの僕の気持ちは、言葉が出始めたときには、「また始まった」と思います。

 

途中で止めようと努力はしますが、なかなか止めることができません。止められないので苦しくなります。

 

言葉を全部言い切ると収まります。

 

そして、もう絶対に言わないようにしようと心に誓います。

 

 

でも、また突然、こだわりの言葉や昔覚えたフレーズは、口から出てしまいます。

この繰り返しです。

 

「次こそ頑張るぞ」という気持ちを持ち続けることが大変なのです。

 

 

 

  静かにできている状態のとき褒めてあげよう

 

 

奇声を言わない練習がうまくいかなくても叱らないでください。

 

本人も頑張っていないわけではないと思うのです。

 

奇声に注目するのではなく、静かにできている状態のとき、ほめてあげるといいのではないでしょうか。

 

 

四六時中うるさいわけではないような気がします。

 

静かにできている時間を増やせるように、自閉症者を支えてあげてください。