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作家の東田直樹です鉛筆

現在32歳。

自閉症という障害を抱えています。

 

 

 

  僕が「強度行動障害」をひと言で表現すると

 

 

 

強度行動障害の状態をひと言で説明すると、僕は「脳の爆発」だと思っています。

 

「脳の爆発」という表現をしたのは、自分で自分をコントロールできない状態だからです。

 

ひどいパニックに陥ったときは、こうしたいとか、こうしなければいけないとか、そんな自分の意思など、関係ないと思います。どうしてそんなことをするのか、自分でもわからないのではないでしょうか。

 

 

 

 

  どうしようもない状態

 

 

 

自分でもどうしようもない状態に陥る、そんなとき、人は無力になりませんか。

 

強度行動障害の人たちの脳の状態というのは、いつ爆発してしまうかわからない時限爆弾を抱えて生きている状態に似ていると思うのです。

 

いつ、どんなときにスイッチが入るかわからず、かといって逃げる方法もありません。そして、ひどいパニックが始まると、自分のせいにされてしまいます。自分がしていることなので、しかたないのかもしれませんが。

 

自分がしてしまう行為ですが、多くの自閉症者は、自分がしたくてそうなっているわけではないと思います

 

 

 

 

  申し訳ない気持ちでいっぱい

 

 

 

当事者は、自分や他人を傷つけ、申し訳ない気持ちでいっぱいでしょう。

 

きっと、今すぐにでも治りたいと願っているに違いありません。その気持ちをわかってもらえるだけでも、少し気持ちは楽になります。

 

一日中ずっとパニックになっているわけではないのです。

 

どうしたら強度行動障害にならないのか、その対応に多くの人が悩んでいます。

 

 

 

 

  対応についての僕の考え

 

 

 

対応で大切なことは、ふたつあるのではないでしょうか。

 

ひとつは、そうならないように環境を整えること

もうひとつは、自分を傷つけたり、他の人を傷つけたり、物に当たったりする前に、できれば止めた方がいいということです。

 

「○○しなければいけない」「○○するとよくなるのに」と言われるかもしれません。

 

そうアドバイスしてくれる人が、その方法でよくなると考えているのは、本当だと思います。

 

だけど、その取り組みをしても、改善しないかもしれません。

 

 

 

 

  効果があると感じたら続けてみる

 

 

 

「子育てはこうすればいい」という意見や「人間関係は、こうすればよくなる」という意見は世の中にあふれています。

 

いろいろな方法を試してみて、効果があると感じたら続けてみる。

それが一番いいように思います。

 

僕の場合は、パニックになっている途中で声をかけられたり、押さえつけられたりされると、よけいにひどくなります。

 

その時には、何もかもが敵に見えるからです。

しばらくするとおさまるので、おさまれば注意してくれる人の意見にも耳を傾けることができます。

 

僕は「ごめんなさい」と謝って、どんなにつらい思いをしているのか、自分の気持ちを伝えます。

 

今後同じことが起きないようにしなければいけませんが、すぐに変えることは難しいです。

すでに、そのことが「こだわり」になっていたり、変更することで、余計に状態が悪くなることもあるからです。

 

とりあえず、今まで通りの毎日を過ごしながら、変えるほうがいいなら、どんな方法でどれくらい変えるのか考えます。

 

僕の場合は、様子をみながら、少しずつ生活を変えていくことのほうが多いです。

 

 

 

 

 

ニュース

 

2020年に発売した「世界は思考で変えられる」が文庫版になりました。

タイトルは「自閉症の僕がみつけた生きづらい世界の変え方」です。

 

この本は悩みをテーマにした43のエッセイです。

自己肯定感、ひとりぼっち、幸福、悩み、友達、などのテーマで執筆しました。

 

そのほかに4つのショートストーリー「奴がとんできた」「湖の魚」「猫のミーヤ」「この世の終わり」を収録しています。

 

今回の文庫化にあたり、文庫版あとがきを書き下ろしました。

 

「悩み」そのものが解決しなくても、視点を他の人に移すことで、新しい気づきを得られることがあるのではないでしょうか。

 

2024年11月6日発売予定です。

Amazonや楽天ブックスなどのネット書店で予約がスタートしています。

読んでいただければ、嬉しいです。

 

※先日、色校段階のカバーが届きました。

できあがるのが楽しみです。

 

 

 

 

 

 

 

25歳から26歳のエッセイ「絆創膏日記」が文庫版になりました。

2024年6月13日に発売した本です。電子書籍もあります。

 

 

 

 

僕の代表作「自閉症の僕が跳びはねる理由」がオーディブルになりました。

よろしければ聞いてみてください。

 

Audible版『自閉症の僕が跳びはねる理由 』 | 東田 直樹 | Audible.co.jp

 

 

 

※Yoorのオンラインメンバーを募集しています。

メンバー限定記事の他、ZOOMを利用したオンラインおしゃべり会を

月に1回開催しています。よろしければご参加ください。

どうぞ、よろしくお願いします。

作家東田直樹のオンラインサロン - オンラインサロンYOOR(ユア)

 

 

 

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