小さい頃は、話せないだけではなく、歌うこともできず、口をパクパク動かすだけでした。
 
音楽を聴くのは、楽しかったです。
人の口から歌が聴こえてくるのは、とても不思議でした。
 
人の様子を見て、真似して歌うことは無理でした。
テレビと一緒に歌ったり、踊ったりすることもできませんでした。

 
歌を歌えるようになったきっかけは、僕の場合、字を読めるようになったことが大きかったように思います。
 
字を覚えて、文章が読めるようになると、それとなく音程がつけられるようになりました。
 
僕が少しでも歌うと、みんなが驚いて喜んでくれます。
それが嬉しくて、僕はだんだんと歌えるようになったのだと思います。


合唱など一緒に歌うことは、今も苦手です。
 
人が歌っているのを聴くと、聴き入ってしまいます。
人が歌っている姿を見ると、見入ってしまいます。
とても自分が歌うどころではありません。

 
一緒に歌わないのではなく、歌えないのです。
みんなと一緒に歌えなくても歌は好きです。