こんにちは

加藤です

今回で第四弾になります

治す、治さないのマインドに関して。

 

埼玉の高永先生が感想を書いてくださいました。

高永先生は理学操体養成コースの臨床実践科に在籍中で患者さん用セルフケアの冊子のイラストを書いてくださっています。

 

驚いたことに高永先生はイラストだけでなくスノーボードも得意技だそうで試合にも出る腕前だそうです。

内容もご自身が得意なスノーボードの体験を踏まえて書いてくださっています。

皆さんいろいろな視点があって興味深いですね。

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高永 俊介

「治す・治さないのマインドと技術の扱い方のバランスについて」

その場、その場での、治す・治さないのマインドは、実はそれほど臨床結果に影響しないのではないか。という考えを現在持っています。

この冬、私はスノーボードのテク戦という、スノーボードの技術を競い合う大会に出場しました。関東の予選に出場した結果、29人中28位という結果に終わりました。

今シーズン久しぶりにスノーボードを再開して、私なりに大会に向けて、練習をしてきました。
大会の当日は、雰囲気に飲まれ、他の選手の実力に圧倒され、スタート前も緊張によって脚に力が入らないような状態でした。
しかし、いざ滑ってみると、大きなミスもなく、練習した滑りができたと思います。
緊張と、久しぶりの大会と、他の選手のレベルの高さを目の当たりにして、私のメンタルは大混乱の状態でしたが、だからといって実力が出せなかったわけではなく、普段通りの実力は出せたと自負しております。
その結果が29人中28位でした。これは今の私の実力通りの結果だと思います。
たとえスタート前のメンタル状態が整っていても、結果は変わらなかったと思います。

この経験を踏まえて、「結果とは、それまでやってきたことが現れたに過ぎない」と考えるようになりました。

そしてこれは、普段の臨床でも同じことが言えるでのはないか?と考えるようになりました。

たとえば、Kポジションを行う時に「うまく決めて、治してやるぜ!」というマインドで行っても、結局はこれまで自分が培ってきた、技術や経験が結果として現れるはずです。

その場でいくら、いい滑りをしようと意識しても、結局はいつもの滑り以上のものは出来ないのと同じように、その場で、Kポジションをばっちり決めて結果を出そうと意識しても、自分の実力以上のものは出てこないものだと思われます。

では、治さない、という気持ちで施術をすればいいのかといえば、それは難しい事だと思います。
この業界にいる時点で、目の前にいるクライエント様をなんとかしてあげたいという気持ちが強い人が多いはずだし、「治してあげたい、なんとかしてあげたい」という気持ちがベースにあることで、施術の技術も向上していくものだと思います。

そして、「先生すごいですね!一発で治りました!ゴットハンドですね!」と言われて、ほくそ笑みたい、という気持ちも持っているのではないでしょうか。
少なくとも私は持っています。

大事なのはそのような、よこしまな?気持ちも含めて、いろんな気持ちを持ち合わせている自分を認識して、日々の臨床を真摯に取り組んでいくことで、マインドと技術が徐々に高まっていくものだと考えています。

・私の臨床でのマインド

私の場合は、月に一回のペースで理学操体養成コースで、学ばさせていただいております。
そこで学んだばかりの手技は、どうしてもやりたくなってしまうので、それを臨床で行なっていきます。
マインド的には、学んだばかりだし、これは効くはずだと思いながら施術していきます。
結果が出た時は、やったー!と思うのですが、もちろんそうでないこともあり、結果が出ない時は、しれっと別の手技を行なっていきます。
だいたい、二回やってみて結果が思わしくない時に、別の手技に移行していきます。

そのような経験を繰り返していくと、だんだんと自分が得意だと思われる手技であったり、好きな手技が出てきて、それがマイブームとなります。

マイブームとなった手技は、比較的、臨床での結果も出やすいように感じています。
しかし、新たにマイブームになった手技があれば、それまでのマイブームの手技はあまりやらなくなります。
そして以前にマイブームであった手技を久しぶりにやってみると、まったく結果が出ないこともあります。
稽古をサボると、実力が出ないのと同じですね。

臨床はスポーツと似たようなところがあり、いくらその場で治す・治さないと意識しても、結局は普段の努力や経験が結果として現れてくるものだと、私は考えいてます。