脳の専門医がお年寄りにこそデジタルを薦める理由 同年代と比べて若々しく元気な人もいれば、 残念ながら老け込んでしまっている人もいます。 なにがその違いを生むのだろうか? 運命を分ける要因のひとつが 「デジタルを使いこなしているか どうか」だそうです。 歳を重ねると、この脳が全体的に萎縮していきます。萎縮を止めるのは難しいのですが、 やはり身体と同じように、栄養不足にならない ように注意したり、トレーニングをしたりすることで 衰えにブレーキをかけることは可能です。 そして、脳にとってのトレーニングが、刺激を受け 取ったり、感情を揺さぶられたり、考えたりする ことです。 逆に、なんの刺激もない退屈な生活が脳に悪い のは、家にこもっていると身体の運動能力が 落ちるのと同じですね。 ■「怒ってばかりいるお年寄り」がたくさんいるワケ 歳を重ねていくと、喜怒哀楽の感情が弱く なっていきます。 感情の起伏がなだらかになり、それも脳が衰える 要因になります。 しかし、すべての感情が同じように弱くなるわけ ではありません。「怒り」の感情は最後まで残り 続けます。 そのせいで、怒ってばかりいるように見える お年寄りがたくさんいるのです。 歳を重ねて脳が萎縮してくると、大脳の働きが弱まり、相対的に大脳辺縁系の働きが強くなります。 要するに、動物に近づいてしまうのです。 人間ほど豊かではありませんが、動物にも感情は あります。特に、動物が怒りの感情を見せる ことはよくありますよね。 シニアが怒りっぽくなるのはそのためです。いわば、理性を司る脳が痩せていった結果、動物としての 本能が前面に出てきてしまうわけです。 そして逆に、シニアになると人間的な感情は衰え ていきます。中でも弱くなるのが、「笑い」です。 笑う動物はほとんどいませんよね。笑いは、高度で 人間的な感情です。そのため、脳が動物的 になるシニアだと衰えやすいのです。 だからこそ、シニアにとって笑うことは、人間らしい 感情を取り戻し、大脳を刺激するために 大切なのです。 笑えるということは脳が元気だということだからです。笑いが消えたら、要注意です。 ■「喜哀楽」を補えるデジタル 笑いほどではありませんが、喜怒哀楽の「哀」 (悲しみ)も人間的で、したがって衰えやすい 感情です。 ここでいう悲しみとは、感動して涙を流すような 悲しみのことです。誰でも若いころは映画 や小説で感動した経験があると思いますが、 歳を重ねるにつれ、そんな経験が減っては いないでしょうか。 もし、「そういえば最近、感動していないな」と 感じた方がいたら要注意です。 脳が著しく老化しているかもしれません。 このように、感情が摩耗しがちなシニアの脳に とっては、喜怒哀楽から「怒」を除いた 「喜哀楽」を体験することがとても重要です。 しかし、シニアの平和な日常に、感情を揺さぶら れる経験はそうはないでしょう。 そこでデジタルの出番です。 パソコンやスマホでつながれるネットの世界には 喜哀楽の感情があふれています。 お笑いやコメディを見れば貴重な笑いを手に 入れられますし、感動できる映画や映像コンテンツ も膨大にあります。 無料で観られるものに限っても、何千年かかって も見切れないほどの量です。 他にも、欲望を刺激するコンテンツはネットに たくさんあります。 ■デジタルは心臓や血管の病気の予防にも 認知症と並ぶシニアにとっての大敵が、心臓や 血管の病気です。これらの病気で亡くなる人は、 がんによって亡くなる人に匹敵するくらい 多くいます。 心臓や血管の病気を防ぐためには、日々の血圧や、心臓が「ドキドキ」するスピードである心拍数 のチェック、さらには有酸素運動の習慣をつける ことが大事なのですが、デジタル機器はそうした 場面でも役立ちます。 腕時計型のデジタル機器「スマートウォッチ」ならば、数千円で買える安価なモデルでも心拍数を 測定できます。 歩数計もついているでしょう。したがって、日々の 健康チェックはもちろん、ウォーキングなどの運動 をする際にもとても便利です。 もう少し高価なスマートウォッチなら、血圧を 測ることもできます。 医療機器に比べるとやや精度が劣る場合もありますが、血圧は、毎日測って傾向を知ることが重要です。 そう考えると、たまに来る病院で測るよりも、 スマートウォッチで毎日測ったほうがいいのです。 さらに、運動や血圧といったデータを自動的に 記録し、スマホに転送してくれるモデルも 珍しくありません。 ノートに毎日、血圧を手書きで記録するのは 大変ですが、スマートウォッチなら腕につけて いるだけで記録がとれます。 このように、運動や健康状態の記録を簡単に とれるデジタル機器は、シニアにとっては健康 でいる手助けもしてくれるのです。 なるほど~~~~納得ですね~~ 今日も読んでくれてありがとう~枠はkumakunさんから、gif重ね枠は癒しの散歩道さんから