瀬戸内寂聴訳の「源氏物語」を読んで・・・ | さようならを言う前に

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源氏物語は1008年(寛弘五年)作者
の紫式部にとって生涯で唯一の
物語作品です。


 
主人公の光源氏を通して、恋愛、
栄光と没落、政治的欲望と権力闘争
など、平安時代の貴族社会を
描いています


作者の下級貴族出身の紫式部は、
20代後半で藤原宣孝と結婚し一女を
もうけましたが、結婚後3年ほどで
夫と死別し、その現実を忘れるため
に物語を書き始めました。
これが『源氏物語』の始まりです。

現代訳では谷崎潤一郎や与謝野晶子
円地文子、田辺聖子などなどの
訳本があります。
 
私は最初与謝野晶子の訳を読み、
後に田辺聖子の訳も読みましたが、
解りづらかったというのが第一。

とにかく登場人物が多い事、背景が
現代とは全く違うので理解するのが
とても大変で読み終わるのに時間が
かかりました。

やっとこの瀬戸内寂聴訳の源氏物語
を読んでその情景や経緯が少し理解
できたような気がしています。

630ページの長編でしたがあっという
間に読み終わりました・・・。

 
そしてこの平安時代と言う雅な貴族
社会で起こる様々な恋愛模様が
只々凄いなぁ~~と感心するばかりです。


 
女は嫉妬に狂って生霊になって
 
憎い女にとりついて呪い殺したり、
男もまた恋が実らないことで嘆き悲し
み病気になり挙句の果てに死んで
しまったり、最後は男も女も出家
してしまう・・・・
なんか現代なら考えられないような
世界が繰り広げられます。

それもみな光源氏がひき起こす
華々しい女問題が原因なのですが
・・・・よくもまあこんなに次々と、
病気では?と思うほどです。


読み終わって思ったのは主人公は
光源氏となってはいるけど、紫式部は
むしろ彼を取り巻く女たちの姿を描き
たかったのではないかと言う気
がします。

とにかく一人一人、登場する女性の
描き方はその特徴が手に取るよう
にわかる書き方で、それは見事と
言えます。

そしてこの小説がこれからも未来
永劫読み続けられるだろうなと
言う事です。
 
紫式部さんは凄い作家だなとしみ
じみ思った事でした。



 
 

 

 

              

お付き合いくださって有難うございました~