「今、クッチュタミナル(国際ターミナル)に着いたよ」
『オイ(やぁ)意外に早かったな、俺の仕事が終わるまで観光でもしていてくれないか』
「そうだな…ソミョン(西面)あたりまで行ってみるかな」
『トゥルシェ、カゲッスムニダ(14時には終わるから)』
「イエ…わかった」
おれは古い友人に会うため、韓国はプサンに来ている。
友人の名は¨ユンス¨と言い、釜山警察庁特別捜査課に勤務する敏腕刑事だ。
魔界王”K”の情報のやりとりなど意外にも友人としての親交も深い。
地下鉄1号線、ジュンアンドン(中央洞)からソミョン(西面)へ…
釜山の地下鉄は駅にそれぞれの番号があり、番号さえ路線図で確認しておけば目的地へスムーズに行くことができる。
地下鉄の車内に乗り込んだ瞬間… 韓国独特の匂いを感じることになる…
しかし、この匂いも最初だけで明日には何も感じなくなってしまう。
ソミョンに到着。
ソミョンにはロッテホテルやロッテ免税店、若者が集まるミリオレと呼ばれる百貨店があり、釜山で一番の賑わいを見せる。
東京で例えるならば¨原宿¨あたりと言えばよいだろうか。
しばらく人ごみの中を歩き、オープンテラスのカフェに立ち寄る。
「アニョハセヨ♪オレンジチュス、ハナチュセョ♪」
オレンジジュースを注文する。
『イエ~(分かりました。)』 BoA似の女子店員がこたえる。
南の国際市場やジャカルチ市場は日本語が通じるが、ソミョンでは、あまり通じない。
若者に対しては英語、年配者に対しては韓国語と日本語をおり交ぜながら意思を伝える。
「オルマイムニカ?(いくらですか?)」
『2000ウォンイムニダ♪(160円)』
「チャルモゴスムニダ♪(ごちそうさま)」
『カムサハムニダァ♪(ありがとうございました)』
ソミョンの腹ぺこ通りを歩く。
露店が通りに軒を並べ、チヂミやトッポッキ、ホットクなど韓国に来たら一度は食べたい品目がズラリとならぶ。
この通りの本番は夕方からで、深夜まで若者で賑わう。
中には、オデンと呼ばれる、味も日本のオデンとそっくりなものもある。
「ああ…腹減った…ユンスのやつまだかな…」
その時、携帯が鳴った。
『hidぉ、遅くなってごめん、今から迎えに行くから』
「今、モッチャコルモクにいるよ、ホットクを買おうとしてたよ」
『そっかぁ♪じゃあ俺のぶんも頼むよ、すぐに着くから…』
おれは、ホットクを二個手にして、恋人を待つように、ロッテ百貨店横のファミマで¨ユンス¨を待つことにした。
続く…

