5Days”初めての夜”後編グッチ作品 | ここにある愛のうた GT ~hidorut party~

ここにある愛のうた GT ~hidorut party~

運命とは時に皮肉な悪戯をします。



闇を抜け、かけがえのないあなたと

ふたりで歩いて行きたい…

---「ねぇ…」




彼女が声色を変えた。






「な、なんだよ」






「私がシャワー浴びてる時、覗いたりしちゃった!?」





「覗いてない。」






「じゃあ…覗いてみよっかなぁって思った?」






「ないない…まったくない」






「じゃあぁ…想像してみたりしたぁ?」





「俺をからかってるのか!?、今すぐ出てけっ!!」







「本当に、出て行っていいのぉ~?私いいように弄ばれたあげく捨てられちゃうんだ…。」





泣きまねをする彼女。






”まったくお構いなしだな、こいつは…”





それから変質者を見るような目で俺を見るな。






彼女は舌を出しながら…






「変態さぁん♪きゃははは♪」






はぁ…今日は厄日なのか?






ドタバタしてたせいか今更ながらに腹が減った。






「おまえ、腹減ってないか?」






「私、ダイエット中だから…」





彼女の腹が鳴ったように感じた。





仕方ないな、ピザでも頼むか…。






俺がよく利用しているピザ屋がある、家からも近いうえなかなか味もいい。








チャイムが鳴り、ドアを開けると、見慣れた顔があった。






「今晩はー♪毎度どうも。…あれ?hidさんお客さんすか?」






玄関に並べられたクツを見ながらピザ屋の男が言う。






俺が注文すると必ずこいつが来る、この地区の担当か?





「女連れ込んでるんすか?モテる男は違うっすね~」





部屋の奥をのぞきき込むピザ屋の男。





「はいはい、用が済んだらさっさと仕事に戻れ」




「つれないなー、また今度じっくり話聞かせて下さいね、じゃっ、お邪魔でしたー!」




…やっと帰ったか、でもあんな奴が店長候補とは、仕事はできるのだろう。






部屋に戻ると、ぼーっと天井を見上げている彼女がいた。





今日一日のことを頭の中で整理しているのか、明日からのことを考えているのか見当はつかない…





「俺もシャワー浴びてくるから、これ食ってていいぞ」





「ぅん…ぁりがと…。」





「だから… しおらしいお前は気味が悪い」





「うっさいわねっ!!」





罵倒を背にバスルームに向かう。




幸い?!シャワータイム中に突撃されることもなく無事に生還。




ちょっと残念。





「あれ?なんだ食わないのか?」





そこにはピザを前に膝を抱えてる姿があった。





「私、こういう食事久しぶりなの、それに誰かと一緒なんてこともなかったし…」





現代社会を象徴してるな、しかし彼女の親御さんは、食事だけには気を遣っていたとみえる。





「冷めちゃってるな、温め直すからちょっと待ってな。」





遅い夕食を終え一息つく。






「…さて、今日は疲れたろ?そろそろ寝るか…俺は明日も仕事あるし…。ベットは君が使えばいい…」





そう言いながら、ソファに横になる、これも今夜一晩の我慢だ明日には平穏が待っているはずだし。






彼女は、その場から動かず口を開いた。





「ぇ~と、あのね…私ね、お金とかあんまり持ってなくて…その…お礼とか、できなくて…」




”こいつにも感謝の気持ちは一応あるらしい”





「気にするな、見返りなど求めちゃいない」






「ホント?どうしてもって言うなら…私を…その…」





「ちょい待った!!君は誤解してるようだ。
俺には幼女趣味はない!!…それに弱みに付け込むのも俺のポリシーに反する」





「でも…でも…」





”しかし、彼女がそこまで言うのなら……”





”いかんいかん!”





「なぁ…自分を安売りするようなことは絶対するな、それだけは絶対だめだ」





彼女がこくりと頷く。





「ふっ…そういうことだ、今日はゆっくり休みなよ。おやすみ…」





「うん…ごめんなさい、おやすみ」





やがて二つの静かな寝息が部屋の中に響きだした…





続く…



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