上司と部下の関係性を建設的なものにすることは、組織とって最も重要なことのひとつと言われています。
それゆえに部下との面談を定期的になさっている管理職の方も少なくないかもしれませんね。
部下もひとりの人間です。
共有した目標に対して、
自発的に遂行しようと尽力する人もいれば、
「忙しいから」「まだできてません」とできない理由が先行してしまう人
本当に様々なタイプのスタッフがいますよね。
管理職研修でお話を伺うと、
どちらかというと後者のスタッフの方が8割くらいかな・・・という印象です。
できない理由が先行するのが常態化すると
「部下は仕事をサボっているのではないか」
「部下が無能なのではないか」
などと疑心暗鬼になることがあるかもしれません。
こうなると
・上司=部下がサボらないように見張る人
・部下=成果が出なくても、なんとか上司に怒られないように、取り繕う人
という、いわゆる”すれ違い型”構図に陥りやすくなります。
ですが、この構図を
・上司=部下が成果を出せるようにサポートする人
・部下=成果が出るように、努力する人
という、”タッグ型”構図に変容させていく上司の方々もいます。
この上司達には様々な共通項がありますので、
本日はその中のひとつを共有したいと思います!
代表的な共通項を挙げると・・・”
スタッフのやる気や能力に期待しない”というものです。
例えば、スタッフに依頼した案件を「忙しくてまだできてません」と報告したとしましょう。
大概の場合、「やる気がない」「処理能力が低い」など本人のやる気や能力のせいにしてしまいがちです(´д`)
(最初からそのせいにしていたわけではないと思うのですが)
しかし”タッグ”型構図を構築している上司の場合、
同様のケースが生じると開口一番「じゃあどうするか一緒に考えよう」と伝えます。
つまり”方法がわからない(=わかればできる)”せいにしているんですね。
すると、スタッフは問題を解決しようとする上司との信頼関係が構築され、本人の問題解決能力も徐々に高まっていきます。
上司の役割は、どんなスタッフかに関係なく仕事を前に進めること。
これに尽きるということを理解し、役割に集中しているということなのだと思います。
特にずば抜けた才能があるわけでも、
モチベーションが高いわけでもない人を生かせるかどうかで、
組織や社会への貢献度が決まってくるのかもしれませんね。
人事コンサルタント
金森 秀晃