皆さんは、『Vivy』というアニメをご覧になったことはありますか?
絵のテイストからすると、私のような人間からは最も縁遠いようなイメージですが(笑)、
就活相談を受けている学生さんからお勧めされて覗いてみことがきっかけで、このアニメから考えさせられることがあったので、その気づきをご紹介してみたいと思います。
(物語がやや複雑なので、説明が難しいのですが、詳しくはご覧になってみてください。笑)
ざっくりとご紹介しますと、主人公のVivy(ディーヴァ)は“ニーアランド”と呼ばれるAI複合テーマパークで(近い将来本当にこんなテーマパークができそうですよね!)、「歌で人を幸せにすること」を使命としてもった史上初の自律人型AIとして生み出されました。
もともとのお名前はディーヴァなのですが、ファンの子どもにつけてもらったニックネームがVivyなのですね (^^)
このアニメの設定では、AIは基本的に一個体につき「一つの使命」を与えられて、その使命を果たすためだけに生きる、いや、動く?という世界観で描かれています。
複数の使命をもたせるとAIが機能しなかったという設定で、一体につき「一つの使命」というのが基本原則になっています。
にも関わらず!笑
Vivy(ディーヴァ)はある日突然現れた100年先の未来からきたというAI マツモトによって、もう一つの使命に巻き込まれることになります。
それは、「100年かけてAIを滅ぼし人類を救うこと」。
歌姫AIのはずが、かなり戦闘モードな使命を帯びてしまったわけです(笑)
そんな中で、主人公がマツモトと共に、様々な物事、コンフリクトを乗り越えていくわけなのですが、その中で非常に胸を打つシーンがありました。
マツモトと主人公Vivy(ディーヴァ)のやりとりです。
ディーヴァ「これが私にとっての最後のステージになる。あなたには呑気に見えるかもしれないけど」
マツモト「見えませんよ!あなたが使命に真摯で、そこに僕との違いが無いことなんてわかってる。だって、僕は」
ディーヴァ「Vivyのパートナー、だもんね。お願い、マツモト。私に使命を果たさせて。あなたが未来を救うなら、私の5分間を待つ人たちに歌を届けさせて」
物語の序盤のマツモトは「歌なんてのんきなこと言っていないで、世界を救ってくださいよ」という姿勢でしたが、徐々にVivyの使命に対する真摯さをリスペクトするようになり、ひいてはこのようなセリフを言うに至るというわけです。
抱く使命に、大きいも小さいも、上も下もなく、その使命に真摯で、忠実であることそのものが美しいということをこのアニメは教えてくれるのと感じました。
確かに私たちは、使命の意義深さや大小で争い、お互いの使命の尊重することを忘れてしまいがちなのかもしれない、そのように考えさせられた次第です。
このアニメをお勧めしてくれた学生さんが「自分は使命や志を見つけられていないから、物語のAIがどこか羨ましくて」と言っていましたが、その理由がわかったような気がしました。
人間は生まれた時から使命が決まっているわけでもありませんが、だからこそ、いつだってどんな使命だって抱ける力を宿しているとも言えます。
その抱き方と使命との向き合い方を私たちは習っていないだけなのでしょう。
その分回り道もするし、無様な時もあると思いますが、それも人間ならではの味わいということで(笑)
そんなわけで!
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物語に出てくるAIたちのように、泥臭く、そしてカッコよく生きましょう!!
人事コンサルタント
金森秀晃