過去の時間の使い方 | ZACグループ代表取締役社長・金森秀晃オフィシャルブログ

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株式会社ZAC社長 金森秀晃のブログ。
人事制度構築、教育・研修サービスとその現場から得た気付きについて綴っています。
企業研修・コンサルティング・スクールのことから、大好きなおやつの事まで幅広いブログです。

 

先日の朝礼のことです。
あるスタッフがスピーチで、自分のおばあさんのことを話してくれました。
前日に亡くなったとのことで、時折目に涙を浮かべながら。
スタッフ曰くおばあちゃんは、一言でいうと”黒子”のような人だったそうです。

真夏に外で遊んで帰ってきたら、冷えた麦茶がすでに用意されている。
なんとなく小腹が空いたなと思っていたら、おやつだよと声をかけてくれる。
あったらいいなと思う、絶妙なタイミングで相手が欲しいと思っているものを差し出してくれるような準備の人だったと話してくれました。

その反面、幼心に
”もっと自分のために時間を使えばいいのに”とか、
”たまには休んだらいいのに”
と思うこともあったそうです。
ですが大人になった今振り返ると、自分の欲に正直に生きた人だったのかもしれませんと話してくれました。

その欲とは「孫の喜ぶ顔が見たい」というものです。
これに気づいたのは、おばあちゃんの言動がどんな時も一貫していたのを思い出したからでした。

思い出す前までは、もっと彼女に恩返しができたのではないかと後悔の念ばかりが浮かんでいたそうです。
ですが彼女の生き様と欲に気づいたとき、
後悔するのをやめることにしたそうです。
もしおばあちゃんが自分の立場だったら、取り戻せない過去の時間をどう使うだろうか?と自問自答し、
「きっと彼女なら、自分も誰かの役に立つことが自分の喜びになるような生き方ができるように生きてみよう、と過去の時間を未来の糧にするはずだ」と考えたからでした。

「大事な人を亡くしたことで、
思い出に浸ったり、もっとああしていればなどと過去にばかり囚われていましたが、未来のために過去の時間を活かし、自分も誰かの喜ぶ顔を見ることが欲になるような生き方をしてみようと心定めができました。」
と語ってくれました。

過去の時間は変えることはできませんが、
その時間の解釈の仕方と未来への活かし方は自分でいかようにでも作ることができる。
それをスタッフから改めて学ばされるとともに、非常に頼もしく思えました。

人事コンサルタント
金森 秀晃