職務に対する満足度、異動の希望、個人の事情を伝える場や自己PRの場として
多くの組織で取り入れられているこの自己申告書。
しかし、実際に「機能している」と感じている組織は、
全体の半数に満たないと言われています。
ではなぜ、この自己申告書は機能しないのでしょうか??
実際に、自己申告書を導入している企業の社員の方にヒアリングをさせて頂くと・・・
☑ 3年目以前に異動したくないと書くと、生意気だということで異動させられるという噂を聞いた
☑書いても書かなくてもどうせ変わらないから「特になし」と書くことにしている
☑プライベートなことを書くと評価が下がると聞いたのでなるべく書かないようにしている
そして、極めつけは・・・
「結局、上の方がスタッフの意見聞いてますよっていうアピールなんじゃないかと思ってます。」
というお言葉・・・(>_<)!!!
でも、そんなはずはないんです!!
(そんなアピールのために、こんな面倒なことはいくらなんでもやりません。
スタッフやスタッフの家族を大切に思う気持ちから自己申告書を導入しているはずです)
そう捉えられてしまうのは悲しいですが、
何より、スタッフにそういう誤解を与えてしまうのは本当に「もったいない」ですよね。
実は!!
そんな誤解をなくし、自己申告書を機能させるには、一つコツがあるのです。
それは・・・
書いてもらった内容には必ずフィードバックをする
ということ。
もちろん、組織ですから、スタッフの希望にすべて100%答えられるということはまずありません。
しかし、重要なのはそれを組織としてどう受け止めたか、
どうその問題を共に解決しようか、ということを共有することにあります。
自己申告書は、結局、そうした場を設けるためのきっかけ作りに他なりません。
一番マズイのは、意見を聞くだけ聞いて、
説明もなく正反対の方向に舵をきってしまうこと。
(自己申告書が逆効果になる最大の要因がこれです)
これが積もり積もると、スタッフは段々と口を閉ざすようになります。
現在、自己申告書を活用している方々は是非一度、
“フィードバックの徹底”
をベースに、制度の運用を見直してみるのもよいかもしれません(^^)/
少しでも経営者や人事担当者の方の思いがスタッフの皆様に伝わりますように!
人事コンサルタント
金森秀晃