植物は根、茎、葉、花からなっています。

根は下にあって土壌に似ており、多くの塩分を含みます。

花は上にあり、暖かい空気に似ます。花は油と脂肪を含みます。植物は下部に塩分を有しています。塩分は沈殿するのです。根は塩分を含み、花は油を含んでいます。

その結果、根を食べれば私たちの内蔵に多くの塩分が入ってきます。この塩分は脳にまで至り脳を刺激します。

たとえば頭痛に悩む人が根を食べるのはとても良いことです。根の中には塩の辛みが含まれています。花は既に半分調理されています。ですから油があるのです。特に胃腸に油を与え、下腹部に作用します。

花で茶を出すと、決して頭に強い作用を及ぼすことはありません。反対に根を煮だしたものを患者が飲むと、頭に強い作用が及びます。人間の場合、腹から頭へと行くものが、植物では花から根へと逆の道を辿ります。植物の根は人間の頭と類縁のものです。(以上、「健康と食事」シュタイナー著より転用)


この記述の続きに、じゃがいもは塊茎であり根ではないと指摘しています。完全に根にならなかったので、じゃがいもばかり食べていると頭の中に何も入って来ないといいます。ライ麦や小麦よりもじゃがいもは有害なのだそうです。

これに対し、赤かぶを食べると思考したいという欲求が生じるそうです。じゃがいもは、頭には至らないので早く空腹になるといいます。

この件で、いつも食べている野菜にも食べている部分がそれぞれ違うことが分かり、早速調べてみました。


野菜は千差万別、食べる部分もいろいろ


毎日の食卓に、彩りと栄養を与えてくれる野菜。私たちの食べる野菜は植物のどの部分か、ご存じでしょうか?実は、とてもさまざま。たとえばトマトは、種を含めた実を食べていますし、ブロッコリーは花のつぼみを食べています。

実(種)を食べるトマト
種は植物の命の大本、その周りを覆うのが実。トマトやキュウリのほか、オクラやカボチャも実(種)を食べています。
花(つぼみ)を食べるブロッコリー
ブロッコリーは、茎から枝分かれした先の小さな花のつぼみを食べています。花のつぼみを食べるのは、ミョウガなどもあります。

玉ねぎを半分に切ったイラストをご覧ください。玉ねぎの球体と根の境に茎があります。不思議な形の玉ねぎですが、私たちが食べている球体は“葉”にあたる部分なのですね。

葉を食べる玉ねぎ
レタスやキャベツなどは葉を食べる野菜ですが、実は玉ねぎも、茎から伸びた葉の付け根が太った部分を食べているのです。

また、多くの方が意外に思うのが、じゃがいもとさつまいも。同じ芋類でありながら、まったく別の部分を食べています。さつまいもの表面に、ひげのような根が付いていることがありますよね。さつまいもは根菜と呼ばれる通り、根が肥大化したもの。にんじんなどもこれにあたります。一方、根ではなく茎の一部を食べているのがじゃがいもです。言われてみると、芽はあっても表面はつるつるです。茎を食べるものは、ほかに生姜などがあります。


根を食べるさつまいも

さつまいもを観察すると、表面にひげのような根があります。根が肥大化して芋になっています。大根やにんじんも、同じように根を食べています。



地下の茎を食べるじゃがいも
じゃがいもを掘ると、白い茎の先にいもがついています。私たちの食べるじゃがいもは地下の茎なのです。れんこんや生姜も同様です。

茎から育つ?栽培方法もいろいろ
食の源でもある種ですが、野菜を育てるにあたっては、必ずしも種を畑に直接蒔くわけではありません。種から苗を作り畑に植え替えることもありますし、じゃがいもや生姜は、普段食べている茎の部分を種芋として土に植えると、そこから芽が出て育ちます。さつまいもは、根である芋から苗を作り、その苗を土に植えて栽培がスタートします。

 野菜によって、必要な日射量や“良い土” “良い水”の条件も変わります。多様な野菜の個性に合わせて、その野菜が上手に育つ環境を整えるのが農業です。土から吸収した栄養と水で育つ野菜。だから土づくりにこだわり、水を大切にするのです。

(以上、ワタミオーガニック新聞 第9回2021年4月1日公開 より転用)

https://watami-organic.jp/blog/organic_news/227


まだまだ知らないことだらけで、恥ずかしくなりました。