「医者が教える健康断食」を読み終えて
本書のメインは断食であるが、どう見ても糖尿病(2型)の方向けの内容に思えた。
紀元前250年にギリシャの医師アポロニウスは患者の尿に惹きつけられる蟻を見て、この症状を「糖尿病」と名付けたという。そんな昔の病が現代になっても依然として増え続けているのは実に興味深い。
現代では糖尿病は一度罹ったら絶対に治らない病気として人々に認知されている。高血圧の薬と同様に一生薬を飲み続けなければならない、というが果たして本当だろうか?
実は糖尿病は断食で治せる病と断定してよい。この場合の断食は原則「水」断食が一番効果的と言える。断食後には糖尿病の各症状が著しく改善する。本書には多くの改善事例が紹介されている。
私の知人は口渇、多飲、頻尿、多尿、体重減少と見事に糖尿病への道を一直線に突き進んだ。特に夜間は1時間置きにトイレへ向かっていたという。
そんな彼は本書を読み、意を決して1週間の水断食を断行したところ、これらの症状からものの見事に解放されたのだった。
「かなり苦しい思いをしたので誰にでもお勧めすることは出来ない」と彼は言った。とりわけ回復食が一番難しく、人によってはピーナッツを食べただけで救急車のお世話になる、或いは死に至る人がいるという程、もっとも慎重にならなければならない留意点なのだそうだ。その後の少食生活や食べ物の選定も大いに重要な留意点で、断食前の生活に戻せば当然ながら元の木阿弥となってしまうからだ。
こんにちでは病気に罹れば市販薬を飲み、それでもダメなときには、病院へ行き処方薬をもらう。大抵の人はそうしていて最早それが常識となっている。
確かに、現代医療は医療機器を中心に進化を遂げており、とりわけ救急医療の面については目覚ましく、これは戦争に依るところが大きい。
ところが、慢性疾患においては全くの無力である。根本的に治せない薬を患者が死ぬまで与えることが医師の仕事となっている。血圧なども基準値を変えて自由自在にやりたい放題だ。高齢者になる程、複数の薬を服用しているが、医者の薬は石油由来のもので人体からすれば異物である。しかも、数え切れない数の薬は各々の組合せによる化学反応について一切研究されていない。こうした薬漬けが健康寿命を短くしている。
さて、断食の効果は間違いなく瞠目に値する。
医聖ヒポクラテスは「断食はメスのいらない手術」と喩えた。至言だと思う。断食の期間は人それぞれ個人差があり異なるが、仕事をしながらの環境下では長期的なものは難しいと思われる。また出来れば、その道の指導者や医師が側にいるのが望ましい。
断食のやり方等の詳細については、是非とも本書を手に取ってご確認されたい。
