こんにちスーパーに並ぶ野菜の殆どは、F1種の野菜になります。ひと昔までの人参やきゅうり等は、長さや大きさはまちまちで、曲がっているのが当たり前でした。それが今では、みな同じ形の長さ太さできれいに揃って店頭に並んでいます。


世界で最初のF1種野菜は、埼玉県の農業試験場で柿崎博士がナスでつくりました。当時、東京市場で人気のあった埼玉の在来種である真黒茄子と新潟の巾着茄子を掛け合わせて、埼交茄子をつくり出しました。この成功が注目され、各地で特産野菜のF1種がつくられるようになっていきます。F1種は形と長さが一緒のため見栄えだけではなく箱にうまく収まるという物流面でももてはやされます。しかし、1代限りのため、その都度種を買わなければなりません。ちなみに栄養価は半減しています。在来種の野菜とF1種の野菜を並べてつくると、ネズミは在来種の野菜しか食べないそうですね。ネズミの食べないものを人間が食べさせられている‥‥‥
以前、ある動画で見ましたが、人が与えたマク◯◯ル◯のハンバ◯◯ーにおしっこをかけた犬がいました。熊にハンバ◯◯ーを与えても絶対に食べようとはしません。動物には食べて良いものとそうでないものとが本能的に判別出来るのですね。

そもそも30年前まではF1種をつくるのに、つぼみ受粉という作業を人間の手によって行っていました。ところが、今ではつぼみが開きだしたら、ハウスの中に二酸化炭素を注入し、通常の大気中の二酸化炭素の100倍くらいに濃くなると、菜の花の生理が狂って自家受粉でも種を付けるようにさせ、そこでミツバチを放ちます。ミツバチは体液にヘモグロビンを含まないので、酸欠を起こさずに花の蜜を集めることができ、ついでに花粉をつけてくれます。二酸化炭素とミツバチによって、人件費をかけずに膨大な数の種を得るそうです。

さて、在来種は出来た野菜の中から一番良いものの種を採って種を播けばいいので買う必要などありませんが、F1種は必ず買うしかありません。
売り手は海外穀物メジャーになります。そして、この在来種を禁止しようとする法律が改正種苗法の「自家増殖(自家採取を含む)の原則禁止」です。つまり「オレタチニ断リモナク勝手ニ作物ヲ作ルナヨ」と。
平時なら問題ありませんが、何か起きれば途端に種は手に入らなくなります。種苗法改正とは、生殺与奪の権利を海外穀物メジャーに委ねる、という法律です。
遺伝子組み換えにされたり、過剰な放射能を照射されたものでも分かりません。「オオ、ジャッ◯ハ、コレヲ食ベテモ死ナナイノネェ」と研究しては、人口◯減を目指しているのでしょうね。
少し前までは、種子法により種は国によって管理されていました。それが種子法の廃止により海外の会社が自由に参入出来るようにされてしまいました。

我が国の死亡原因はなぜ海外では減少傾向にある悪性新生物が断トツなのか、なぜ海外に無いがん保険が繁盛しているのか、なぜ海外には無い人間ドックが盛んなのか、今一度よく振り返ってみる必要があります

「固定種(在来種)・F1種とは?それぞれの特徴と見分け方」
種の種類は、大きく「固定種」と「F1種」に分けられます。それぞれの種によって、育つ野菜の見た目の形や収穫時期、育ち方に差が生じます。
固定種は昭和初期まで野菜のほとんどを占めていました一番優れた野菜の種を採って次の野菜を育てます。そしてまたその出来た野菜の中から一番良いものの種を採って育てるということの繰り返しを何代もかけて行うことで品種を改良していきました
種を採り続けることで毎年再生産を続けていくことができる昔ながらのやり方です。現在において固定種の野菜といえば貴重な存在であり、わずかの農家や家庭菜園などでしか見られなくなってきています。固定種に限定して野菜作りを続けている農家もいて、ネット販売などに力を入れて販売の幅を広げていたりします。
また、固定種に属するもので「在来種」と呼ばれる種があります。在来種は自然な育種をしていく過程において風土に合わせて適応していった野菜のことを指します。この種は何代もの長い年月をかけてその地域の気候やその土地の風土に適応したものであるため、必要以上に肥料や農薬に頼らなくても栽培が可能です。
一般的には、固定種は種苗会社が形質を固定させていったものであることを指し、在来種は農家が自家採種したものを指します。

これに対し、F1種は現代農業の中心となっている種で、簡単に言うと「人工的に作られた一代限りの雑種」を意味します。「ハイブリッド」や「交配種」などと呼ばれたりもします。種苗店やホームセンターなどで見かける種はF1種が大半を占めています
人工的に別系統の野菜どうしを掛け合わせると一代目の時にだけ現れる「雑種強勢」によって、野菜の成長が早まり収穫できる量も大きく増えます。なおかつ雑種の一代目というのは、両親の優性形質のみが現れるという特徴を持っているため、野菜の形や大きさが同じに揃えることができるのです。
大量生産に向いているほか、品質の安定した生産や供給を続けることができます。ただし、この人間の思惑通りの特徴が現れるのは一代目の時だけとなるため、農家は毎年種を購入する必要があります。
しかし、農家にとっては、収量を増やし、流通の規格に合った農作物を作るためには欠かせない存在となっています。

固定種(在来種)の主な特徴は、
・作物の大きさや形が均一ではない
・生育の時期がそろわないので、収穫時期にばらつきが見られる
・味が濃厚、個性的な豊かな風味を感じる
・自家採種できる
などがあげられます。

一方で、F1種の特徴は、
・大きさが同じで均一した形をしている
・生育が早い
・色がきれい、柔らかく、味が甘い
・花粉を作れない株の一種でもある
・不妊植物と呼ばれることもある
などがあげられます。

種のパッケージを確認して「交配」と書かれているものはF1種です

固定種(在来種)のものには、交配とは記載されてはいないので見分けやすくなっています。一方、「在来種」や「育成」などと書かれているものは固定種(在来種)です。

野菜を見た目で判断するポイントは、形の均一さや色の鮮やかさなどを見ます。スーパーに並んでいるほとんどの野菜はF1種です。色や形が均一に揃っているのでわかりやすいでしょう。

ただし中にはモロヘイヤのように例外の野菜もあります。今のところモロヘイヤにはF1種が存在しません。従って、モロヘイヤについてはスーパーで売られているものも含めて全て固定種になります。

現代の農業の主流となっているF1種は、生産効率重視の大量生産に欠かせないものですが、持続可能性や生物多様性の視点からは課題があります。
価格と効率に偏重した流通システムは規格外野菜の廃棄問題(フードロス)につながるものでもあるため、消費者がこうした事実を知って消費行動を変えることがサステナブルな社会づくりには欠かせません。

《参照記事》
https://upfood.earth/species/