プロボクシング井上尚弥「カシメロ戦は8月か9月」大橋秀行会長が打診受ける


スポーツ報知
プロボクシング井上尚弥「カシメロ戦は8月か9月」大橋秀行会長が打診受ける

営業再開の大橋ジムで気合の入った練習を行った井上尚弥(右=大橋ジム提供=

 プロボクシング大橋ジムの大橋秀行会長(55)は1日、WBA、IBF世界バンタム級(53・5キロ以下)統一王者・井上尚弥(27)とWBO王者ジョンリール・カシメロ(31)=フィリピン=の統一戦を8月か9月に開催するオファーを受けたことを明らかにした。

 4月25日、米ネバダ州ラスベガスで行われる予定だった統一戦は新型コロナ感染拡大により延期されていたが、このほど大橋会長のもとに米大手興行会社トップランク社から「8月か9月に」との打診があった。会場や観客を入れるかどうかについては未定で、来週にも両者の話し合いが行われる予定だという。

 プロボクシングは、今月末まで興行中止。7月からは原則、無観客で行う予定で、大橋ジムは7月16日、東京・後楽園ホールで無観客試合を予定している。当日は井上尚のいとこで日本スーパーライト級(63・5キロ以下)王者・井上浩樹と同級1位・永田大士(三迫)戦、東洋太平洋フェザー級(57・1キロ以下)王者・清水聡と殿本恭平(勝輝)戦の2大タイトルマッチのみの開催となる。同会長は「浩樹、清水の2大タイトル戦を行う7月の試合は何としてもやりたい。やらないとボクシングのあかりが消えちゃう。やるしかない。どこのジムも、この休業でやめていった会員さんはいるでしょう。そういう人たちを呼び戻すためにも、無観客試合と尚弥の世界戦は実現させたい。尚弥の試合を見て『ボクシングをやりたい』と思う子供たちがたくさん出てきてほしい。大橋ジムのためだけではなく、ボクシング界全体が良くなってもらいたいから、これは自分の使命だと思っている」と決意を示した。

 この日、コロナ禍による緊急事態宣言が解除されたことから、首都圏の各ジムでは営業が再開され、一般会員も練習ができるようになった。大橋ジムでは練習中は原則としてマスク着用。ミット打ちなどの対面練習は当面禁止する。大橋会長は練習再開した会員に対し、大橋ジムオリジナルTシャツとマスクをプレゼント。大橋ジムのロゴが入ったマスクは、会員のためだけに作製された特別仕様だ。

 「営業再開といっても、これまでどおり、配慮は怠らない。夕方には消毒の時間を設けるために、練習は一時中断します」と大橋会長。練習時間が重複するようなら入館制限なども設け、密にならないよう配慮する。