貴方の仕事 | 53歳で逝ってしまった夫へ

53歳で逝ってしまった夫へ

人生の相棒でパートナーだった夫が53歳で逝ってしまいました。
子供のいない私達でしたが、山の中で出逢った猫が18年10ヵ月半、私達に家族として寄り添ってくれました。
夫の事も、愛猫の事も、忘れたくなくて、手探りですが、書いておきたいと思った事を綴ろうと思います。

貴方の仕事

自営業の個人事業主

 

結婚した時はサラリーマンだったのに

少し体調を崩したのをきっかけに

自宅の片隅でパソコン1台で始めた自営業

 

いつのまにか17年たってた

その間に

近くに事務所を借りて

一人だけど従業員もいるようになって

 

私は自分の仕事(正社員じゃないけど)もあって

夕方と週末に総務と経理を手伝って

仕事の内容には

あえて関わらないようにしてた

 

 

だけど・・・

 

 

おつきあいの古い取引先に

新年の挨拶の電話をした日の夜に

倒れるなんて

 

 

取引先から頂いた仕事

従業員のお給料や福利厚生

個人名で契約して使っていたインフラもろもろ

凍結された個人名の銀行口座

 

ストップする訳にはいかない・・・

その思いだけで

1ヶ月、必死で走り続けた

 

いつかは収束させないといけないのだろう、とは思う

貴方がいた時のクオリティーは提供できないのだから

 

それでも

貴方が守ってきた仕事、取引先、従業員・・・

すぐには決断なんてできそうもない

 

貴方がもう存在しないって認めるようで