みなさんこんにちは。
久しぶりにブログを書いてみました。
5月1日にドイツで開催されたWTカテゴリーの1dayレース、Eschborn-Frankfurtは今年2度目の体調不良からの再復帰戦でした。
オフシーズンのトレーニングが成功して2月のレースで既にとても良い感覚で走れていた時と同じくらいの、良い調子で走る事が出来てホッとしていた矢先。
3度目の体調不良でまたもや戦線離脱。
これまでシーズン中に何度も体調不良になった事はなく、またその1回1回の症状が2週間前後はトレーニングが出来ないくらい症状を引きずって中々回復しない事態も初めて。
ドイツに行っている間に息子が学校で流行っていたウイルス性咽頭炎に疾患。
帰宅して後日、息子を救急病院に連れて行っている最中に自分も39.5度の発熱でダウン。
それから自分だけ回復せず、明らかに体がおかしいと感じておりました。
そのことを全てチームドクターに伝え、彼もまた普通じゃないと判断して血液検査の項目を増やしてみた結果、EBウイルスによる伝染性単核球症に疾患していた事が判明しました。
しかし疾患してウイルスが最も活性化していた時期は特定は出来ないものの、2月末-3月頭ごろとの事。
3月のStrade Bianche前の、1度目の体調を崩す前に疾患していたようです。
この時はインフルエンザと横紋筋融解症でしたが、それを呼び寄せてしまったのはこのウイルスによって免疫力も落ちていたからだろうと、チームドクターの見解。
現在体内に存在しているウイルスはアクティブではないものの、疲労等なにかしらの影響によって古株が悪さをして2度目や3度目となる今回の体調不良を引き起こしてしまっているようです。
今回は高熱は1日で治ったものの、ずっと微熱と倦怠感と咳、喉の痛みが3週間続いていました。
疾患後約10日目辺りで、かなり症状が軽くなった時にeasy ride (心拍数は130以下指定)に行ってみても良いと言われて行ったは良いものの、
ペダリングし続ける事が出来ない、100watts のパワーですら出し続けられない、その上走っている最中に発熱と倦怠感が強まってしまうという、このウイルス特有の?症状が出てしまい即中断。
症状が軽い日は特に、見た目は元気で散歩やスーパーに買い物に行く程度の日常生活も問題無いのですが、いざ自転車に乗るとまったく走れない・力が入らない・症状再発の非常にもどかしい日々を過ごしておりました。
そんな現状で特効薬も存在しない病ですが、出来るだけ最短で回復・復帰が出来る様にチームドクターやトレーニングコーチがフルサポートをしてくれていて、有難い限りです。
日本にいる時にお世話になっているクリニックの宮島さん・佐藤先生も、スペインと時差があるにも関わらずオンラインでサポートして頂き、非常に心強く助けてもらっています。
この厄介な症状に苦しむ・苦しんだ事のある自転車ロード選手は多く存在し、キッテルやモゼールなどは引退要因の1つの理由としていた気がします。
当時ジロ・ローザで逃げ切りステージ優勝した萩原さんや、今回TOJで復活の狼煙をあげているマリノや学も経験者で、みんなに当時の状況を聞き対処法など教えてもらい助けてもらっています。
みんなが声を揃えて伝えてくれたのは、
とにかく焦ってはいけない。
今は絶対に頑張らない事。
休む。ひたすら休む。
一番難しいトレーニング内容。
そして昨日、息子と散歩中にDennis元選手(Israel,Lotto-Jumbo等に所属)と出会い、お互いの子どもが遊んでいる間に公園のベンチで少し話す事に。
彼もまた、このウイルスに2度疾患して苦しんだと。
そして、今は絶対に無理しちゃいけない。焦ってトレーニングやレースを再開したら再び再発して戻れなくなる。とも。
ああ、彼もみんなと同じ事を言っている。
初対面なのにこんなにも親切に教えてくれて、同じような立場、状況を経験した人が目の前にいる事に救われたような気がしました。
息子が引き合わせてくれた出会い。
家では妻が毎日超絶ポジティブでいて救われています。
昨シーズン後半から良いコンディションを取り戻して毎回手応えを掴める良い走りを続けられ、自分の力も更に伸びて強くなっている事を実感し、そして良い流れのまま今シーズン始めも良い手応えを掴めていました。
上を目指せば目指すほど、カテゴリーが上がるほど、華やかで美しくてそして最も厳しくもある世界。
ハイレベルなレースが厳しいのは当然の事、その中に楽しさを感じる事が出来始めているというのは自分の力もしっかりと備わってきている証拠。
一歩一歩、ゆっくりでも着実に成長してこれているのは多くの方々に応援して頂けているお陰でもあります。
いつも有難うございます。
今年はグランツールのメンバーに選出されるように頑張ると決めていた年。
先の目標は変えずに、まずはしっかり復帰を果たす事を目指していきます。