『清姫コンフィデンシャル』日本舞踊×バッハ×舞踏による濃密なコラボ! | 色と祈りと歌うこと - Hidetake Yamakawa (山川英毅)

色と祈りと歌うこと - Hidetake Yamakawa (山川英毅)

自分自身の中に豊かにある深いものに触れて、元気や安らぎを得るのに「色と遊ぶこと」や「自分で歌う」ことが欠かせないない気がしています。
色・音の作品や「発声法」などについての気づきもシェアしていきます。

日本舞踊×バッハ×舞踏による濃密なコラボ『清姫コンフィデンシャル』が本当にすばらしかった!

 

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前半の日本舞踊の西川祐子先生のソロの舞いには、前回拝見したとき以上に身体の内から立ち上がっている、というような感覚が激しく刺激された。特に昨年、12月に原初舞踏の最上和子さんの踊りと言葉に触れて以来、私自身の身体への向き合い方に大きな変化があったためだろうか、西川祐子先生の動きとてつもなく卓越した境地にあることが素人ながらにもよりいっそう感じ取れるようになってきている気がする。

 

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安珍と清姫のテーマについては、この公演をプロデュースされた玉塚充さんが、おりにふれて語られていたのを記憶していたが、このような深いコラボーレーションを描かれていたとは思っていなかった。ご自身も日本舞踊に精通されている玉塚さんの血肉の通ったプロデュースの中でこそ、単なる異種のアーティストを単に絡めるというだけではないこのような新たなクリエーションを生んだのだろうし、これは本当に玉塚さんでないとできないことだとも感じた。

 

今日の舞台を拝見して、日本舞踊、舞踏、バッハ、そしてお寺の空間が異質のものではなく、実は同じ聖性の中で真に溶け合っている、という不思議な感覚になった。

 

変な言い方かもしれないが(玉塚さんもアフタートークで同じようなことを言われていたが)、お寺の本堂がバッハが響く教会の聖堂のように見えてきて、日本舞踊の西川祐子先生、山海塾の松岡大さんが、それぞれ異なる動きでありながら、緊密に溶け合う魂空間を作り出していた。

 

そして圧倒的に印象的だったのは扇。西川祐子先生の持たれる伝統的な使い方での一本の扇。それに対して松岡さんは複数の扇で作られてオブジェのような扇をまとい操って踊る。単なる道具を超えたものになりそうな扇の魔性、奥行き、その特異なる意味。どんな本質が秘められているのか考え始めている。(そういえば、

最上和子さんも最近、扇をめぐって特別な体験をされたことを語られていた。)

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今日の公演の動画配信のための撮影で来られていた映像作家の鷺山啓輔さんと、玉塚さん、私、山海塾の松岡大さんとは、2015年の「SILENT ARTICULATION 沈黙の呂律」という映像作品で共演している (松岡さんが大活躍の私は大好きな作品!!) 。久々に4人での再会もめちゃくちゃうれしかった!

バイオリンの黒田絵奈さんとも、歌とピアノと一緒に以前に一緒に演奏させていただいたことがある。黒田さんとも久々にお会いできてうれしかったです!

 

本当に皆さまありがとうございました!!