ピアノとマリンバの Duo の演奏でこんなに「涙する」ことになるなんて思わなかったです!
堀谷桜介 (pf)x 宮垣輝希(Perc)のコンサート。
ピアノとマリンバってどちらも打楽器だからどちらかというとかなり刺激の強い、歌う楽器のない硬質(?!)な音楽をイメージしていたのですが、本当にまったく違う深い音楽体験でした!堀谷桜介くんは、アイトの弥栄高校音楽科の後輩で現在、東京音大のピアノ演奏家コース2年。宮垣輝希さんは東京藝大の打楽器専攻2年で、桜介くんの中学の同級生!
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のだめカンタービレに登場した Mozart の2台のピアノのためのソナタ K448 のマリンバとピアノバージョンの最初の音が、もう本当に真正の Mozart の芳醇な倍音音階サウンドとフレージング!
宮垣さんのマリンバの粒だつ美しい音を最初にきいたとき、ビブラホンで初めてぶったまげたゲーリー・バートン(Gary Burton)の演奏を思い出した!ボストンにいたときに聞いたゲーリー・バートンの演奏は、楽器とか何かを超えた深い音楽で、でもその音は間違いなく打楽器でビブラホンで、本当にびっくりしたのだ。宮垣さんの演奏が、ゲーリー・バートンのあの鮮烈な境地をなぜか思い出させた。
二人の技術と熱意とタイトなアンサンブルゆえのことと思うが、マリンバの音や倍音がピアノの基音や倍音も色々、補完しあってすごい深い奥行きのある音世界になる。
これはちょっと目からうろこの体験でした。
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初めて知ったアメリカの作曲家、ケヴィン・プッツ(Kevin Puts)のマリンバ協奏曲はトーナルのすごい深く美しい曲だった。
宮垣輝希さんが惚れ込んで是非やりたかった曲と説明していたが、その熱意が炸裂していた!桜介くんと二人で作る静寂の深みとロマンチックな動のセクションのたたみかける高みにしばしばぐっときて涙してしまいました!
宮垣さんとゲストの箏の鹿野竜靖さんとのDuo の演奏もとても面白かった。
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桜介くんのショパンやベートヴェンのピアノソロでも、古典派の Authentic な深い音がしていて本当に感動でした!(彼は数か月前にウィーンにも短期で出かけていって勉強してきたそうで、それもなんか生かされていたんでしょうか。)
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ちなみに桜介くんは、私なんかにもいつもとても細やかにステキな言葉をかけてくれて、アイトにはいつも「桜介くんが今日も~~とか~~とかいってオレなんかにも色々気づいて言葉にしてくれてさあ~、いや~~私が女だったら絶対惚れてる!!桜介くん絶対モテるでしょ??」とか言ってました(笑)