ボストン日本語学校の若き精鋭たち | 色と祈りと歌うこと - Hidetake Yamakawa (山川英毅)

色と祈りと歌うこと - Hidetake Yamakawa (山川英毅)

自分自身の中に豊かにある深いものに触れて、元気や安らぎを得るのに「色と遊ぶこと」や「自分で歌う」ことが欠かせないない気がしています。
色・音の作品や「発声法」などについての気づきもシェアしていきます。

先月30年ぶりに再会したボストンの日本語補習校の先生方と再度集うことができ、多くの熱い思い出をまた分かち合うことができました。

 

才能あふれる美しい魂の多くの子供たちとの豊かな出会いの時間は今も私を深く支えている。

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「ボストン日本語学校」の主催で、MITの教授をされていたノーベル賞を受賞された利根川進氏に子供たち向けに講演をお願いしたことがあった。講演の終わりの「何か質問は?」とあり、真っ先に手を挙げたのは、小学4、5年生ぐらいの女の子。「先生のお話を伺って、一つ伺いたいことがあります。。。」と私など多くの大人も気付かなかった深い視点で質問を行った。

 

利根川氏も直球の鋭い質問に、お茶をにごさない直球でロジックを展開して答えると、彼女は、「ありがとうございました。先生の今のお答えを聞いて新たに二つの別の質問が浮かびました。」(。。その後また濃密なやりとりが続く。。)

 

 

日本的な暗記や知識に重きを置いた学力評価ではなく、ディベートや口頭で自分の独自の考えや視点をちゃんと展開できることに重きを置いている米国の教育で彼女らのマインドに受肉している明晰な知性の光に驚嘆させられることは本当に多かった。 

 

 

担当していた生徒たちの中には、大学は MIT に行けることは決まったが、「一応日本の大学も受けときます」と言って東大理III を現役で合格してミス東大にもなっていた才女や、「京大は頭いいやつ多いって聞いたんで入ったんですけど、山川先生、知識は多いけど頭の使い方知らんやつが多いですわ」と豪語し、在学中に起業して外資系 CEOを歴任して大活躍してるような奴もいた。

 

 

 

学歴や世間体のサクセスばかりで、安易に測ることのできるものではないが、口頭で自分の考えを相手の理解に合わせて明確に構築することを重点的に訓練されるアメリカ教育に、日本の教育批判などの手前みそな話を超えて、思考と対話の力の生きた証を感じ、彼らの明るい笑顔にキラキラをした世界の未来が重なりあった。

 

 

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漆原先生、高橋先生、広瀬先生、本当にまた貴重な分かち合いを昨日のことのようにお話できたことは心からうれしいです!ありがとうございました!