3月24日の新聞記事で高松山の雪庇崩落で300m滑落し無事生還したとのこと。

新潟県の高松山は初めて聞く名前で調べた。

海谷山塊近くで糸魚川~笹倉温泉にバスで行ける。

テント装備なら新幹線利用で1泊すれば行けそう。

 

ヤマップの記録を見ると踏み跡通り歩いていて雪庇が突然崩落。

300m程度流されたが無事に仲間と合流できた。

警察にも連絡したが怪我もほとんどなく無傷だった。

300m(標高差150m以上)落ちて無事だったとはびっくり

雪の上を滑り落ちて途中に岩などの障害物がなかった奇跡。

その後怪我がないことから外れたアイゼンやスノーシューを集め、

沢筋に降りずに比較的登りやすい斜面を登ってトレイルに合流。

この判断は冷静でないとなかなかできない。

本人の作った動画は参考になる。

 

 

テント泊するのは昨年来1年ぶり。

曲がったテントポール交換、地形図の湯川内入手等テント宿泊準備。

アルミのテントポールは一度曲がると交換が必要。

 

2023.4.12

小竹向原(0543)-電車新幹線前池袋・大宮経由糸魚川(0841)-車糸魚川総合病院(0850-0900)-バス笹倉温泉450m(0936-45)-火打山川橋519m(1000)-850m(1115)-アマナ平1000m(1215)-焼山川デブリ通過点1100m(1330)-1200mテンバ(1430-1530)

 

東日本では気温が急に上昇して真夏日予報もでる。

シャルマン火打スキー場のライブカメラを見て積雪量の確認。

昼闇山はひるくらやまと読む。

昼でも暗い闇の様な名前の山は秘境・神秘性が漂う。

高松山は平凡な名で神奈川の高松山には行ったことがある。

 

大人の休日クラブで乗車券購入。

笹倉温泉へのバスは糸魚川総合病院発なので駅から病院まではタクシー利用。

レンタカーを考えていたが公共交通があり助かる。

 

駅前タクシーに乗り総合病院へ。

笹倉温泉バス停450mは積雪がなかった。

スパッツとストックを準備して出発。

Tシャツと長シャツ1枚で歩き始めるが汗をかく。

テント泊装備でおよそ18㎏であろう。

フキノトウが出始めたコンクリート道を歩く。

火打山川にかかる橋を超えて林道起点から雪道になる。

 

今日は重いザックで標高1000~1400m付近にテントを張れるところまで行きたい。

雪の沈み込み具合でワカンを着用すれば大幅にペースダウンする。

つずら折れの林道を休みながら標高差300mぐらい登る。

林道は雪で埋まっていて適当にショートカットできるが。

踏み跡を進まないととんでもない所に出る。

 

雪山が間近に見えた

 

標高800m超えて回り込むと高松山が正面に見えた。

左に焼山2400m、中央の双耳峰に見える高松山1725m、右に昼闇山(ひるくらやま)1840m。

焼山の左に少し噴煙が見える。

日帰りで焼山に登ってきた若者に出会い様子を聞く。

(2日間で4名の登山者と出会った)

 

標高1000m位のアマナ平までの緩い登りが長い。

 

アマナ平から見る鉾ヶ岳1316m

 

振り返ると北側に鉾ヶ岳が屹立している。

 

半分融けかけているトレースは沈み込みは少ない。

アマナ平の先で焼山川の渡渉場所を探しながら進む。

焼山川はこの辺りで幅5m程で水嵩は50㎝以上ある。

渡川地点は3個の堰堤の最下段付近。

 

渡川地点

左から谷筋(左岸)のデブリが焼山川を埋めていた。

ヤマップの情報で知っていたが実際の渡渉点に着くまで不安。

デブリの厚さは相当あるのでしばらくは大丈夫であろう。

 

右の谷筋に小谷からのデブリ

この辺りで安全な場所がテンバに良いと思ったが景色が今一。

もう少し景色の良さそうなテンバを探そうと左の尾根にとりつく。

1200m辺りまで進み14:30になりテンバとする。

 

1200mテンバ(翌朝撮影)

左が高松山で左の尾根を回り込んでゆく。

 

テント整地作業に1時間程度。

風もなくそれほど整地する必要もないが。

整地で堀った綺麗そうな雪で水を作成するのだが、やはり少し濁りがある。

沢を渡るときに流水を補充してくればよかった。

 

ゆっくり持参した自家製梅酒を楽しむ。

ラジオはNHK新潟放送の電波が不安定だった。

翌日も快晴無風の天気予報。

夜は満天の星で寒さもそれほどでもない。

ホッカイロを両足裏とダウンのポケットに計4枚使用。

像足が暖かくて重宝。

テント場整地作業で最後の平池作業が大切なことを思い出した。

凸凹があると寝返りしにくい。

 

2024.4.13

テンバ1200m(0516)-高松山1726m(0700)-昼闇山1840m(0800)-高松山(0900)-テンバ(1030-1136)-笹倉温泉(1425-1550)-バス糸魚川(1640-1658)-新幹線前電車大宮・池袋経由小竹向原(2000)

 

出発準備をしていると少し下方でテント泊したMさんが通り過ぎて行った。

 

アイゼン・ストックで出発し、ピッケルはザックに着けた。

さすがにシャツの上にフリースは着た。

日の当たらない斜面はアイゼンの沈み込みがなく歩きやすい。

 

朝日に輝く焼山

100m程登ると焼山が姿を現した。

朝の光はシャープだウインク

 

焼山の左に火打山2462m

 

手前に広がる北面台地。

焼山の溶岩流でできた大地が広い。

 

高松山

1500mで稜線は西に角度を変える。

陽が当たりだしてサングラスを着用する。

気持ちの良い稜線漫歩ニコニコ

 

高松山途中からの焼山

先に出発したMさんと高松山山頂直下で出会い、南アルプス等の話をした。

焼山は活火山で昨日は左に噴煙が見えたが今は見えない。

すばらしい景観だウインク

足が動かなくなると立ち止まって眺める。

 

阿彌陀山1511m

岩山で登るのは難しそう。

後方は日本海。

 

高松山1726mに到着

 

中央に昼闇山1840m、左の雪庇崩落地点?に雪庇は崩落済。

昼闇山辺りは雪は十分ありGWまで楽しめるかも。

雪庇に近づきすぎないようにトレースもかなり離れている。

高松山から昼闇山まで1時間足らずで着いた。

 

昼闇山から北アルプス北部

手前は雨飾山1963m。

雨飾山の右奥に見える最高峰が白馬岳。

雨飾山の左に見える八方尾根。

五龍岳、鹿島槍ヶ岳もはっきりわかる。

 

昼闇山より焼山

右端に金山2245m 。

 

焼山2400mと火打山2462m

 

手前の尾根を登って来た。

高松山はもっと左。

 

鉾ヶ岳1316mが低く見える

後ろは日本海。

 

姫川を挟んで黒姫山1222mと白鳥山1287m

 

白鳥山の手前に雪のついてない明星山1188mが見える。

手前の黒く見える岩山は海谷山塊。

 

海谷山塊

左から鋸岳1631m、鬼ヶ面山1591m、駒ヶ岳1487mか?

 

白馬山塊ズームアップ

 

左に白馬岳2932m、中央に雪倉岳2610m、右に朝日岳2417m。

ゆっくり山座同定を楽しんだ。

名残惜しいが戻ることに。

 

高松山から登って来た尾根を見る

 

頂上直下が急斜面だった。

(写真を拡大すると)この尾根の左下末端に私のテントが見えたキョロキョロ

 

焼山と火打山

 

春山の醍醐味の景色。

写真拡大すると焼岳上部にシュプールが見える。

 

山の景色を楽しみながらゆっくり下る。

9時過ぎると雪が腐り始めアイゼンでは潜るようになった。

アイゼンに団子ができるのはもっと暖かくなってから。

 

テンバについて湯沸かし中にスパッツを少し焦がした。

足を中途半端に伸ばしていてコンロに近づきすぎたえーん

焼山川の渡川地点で流水を飲んだ。

雪から作った水より数段美味しかった。

雪から作る水は煮沸しないで飲むことが多くゴミが多い。

おかげで少し下痢気味だったショボーン

 

アマナ平の下りは踏み跡が消えて少し迷い。

笹原温泉の駐車場に濡れたものを広げたまま温泉に浸かった。

露天風呂で気持ちよく筋肉痛を解した。

 

バスの窓から登った雪山を振り返りにやついていた。

糸魚川市内から頚城山塊の雪山がきれいだ。

予定より1つ前のバスに乗り、2つ前の”はくたか”に乗った。

 

天気に恵まれ美しい雪山を楽しめた。

 

標高差: 12日:750m 13日:640m

 

春山の余韻に浸るバスの窓

 

終わり