猛暑が一段落して少し朝は涼しさを感じるようになった。
窓は開けて寝ているが朝にはタオルケットだけでは体を縮こめる様になった。
紅葉は未だだろうが涼しい山に行きたい。
八幡平のガイドブックや地図を見ていて魅力的なルートを見つけた。
田沢湖北の鶴の湯温泉から北に向かい大白森-八瀬森-曲崎山-大深山-松川温泉。
新幹線とバス利用で避難小屋に2泊すれば縦走ができそう。
水場は常識的には小屋付近にはある。
あまり人が歩いていないが刈払いも入っているだろうと希望的観測。
松川温泉で汗を流してくる時間はあるだろう。
ヤマップやヤマレコの記録を見て天気が良ければ行けそうと判断。
2日目が距離が長く3日間晴天で、特に2日目の天気予報に注意した。
2023.9.22
小竹向原(0601)-池袋・大宮経由田沢湖(0921-40)-
鶴の湯温泉旧道入り口670m(1018)-鶴の湯温泉640m(1120)-小白森1145m(1350)-大白森1210m(1452)-大白森山荘970m(1535)
田沢湖駅から乳頭温泉行きのバスが旨く接続している。
鶴の湯温泉旧道入り口でハイカーも下りてスパッツを着用。
歩道入り口の表示見てそのまま進んでしまった。
鶴の湯お温泉旧道は直ぐ下るはずなのにおかしいと思いながら
10分程度でバス道路に出てしまった。
バス停まで戻りあまり歩かれてなく滑りそうな道を下る。
(さすがに旧道だが案内表示は欲しい)
旧道を鶴の湯温泉に向かい先達川のつり橋
鶴の湯温泉はホテルの?周遊バスが出ているようで観光客が多い。
鶴の湯温泉
鶴の湯神社に安全祈願をして出発。
神社右横の道を登り、林道に出て左に10m行き登山道に入る。
加仁湯温泉からや田代山荘からの分岐が合流する。
昨日までの雨で所々に泥濘があり迂回する。
一度泥濘にはまり靴上まで潜ったがスパッツで靴中への侵入は防げた
登山道ははっきりしているがストック・腕で小枝・葉を避けながら進む。
稜線に出ると周囲が明るくなり気分も高陽。
やがて木道になり小白森に到着。
山頂部が広い高層湿原になっている。
小白森
木道が濡れていて気を付けて歩かないと滑る。
木道の幅も50㎝程度で草が覆っていて幅がわからず慎重に進む。
持参した早稲ミカンが甘酸っぱくおいしい。
暫く進むとさらに広い大白森に着いた。
大白森
右に岩手山が見える。
広大な湿原は未だ草紅葉とは言えない。
振り返ると秋田駒ケ岳
木道が伸びる
左の黒く見える山が曲崎山、奥が八幡平。
最終目的地の松川温泉は右稜線の向こう側。
(曲崎山を通り大きく時計回りに進むルート)
大白森から30分程度下ると大白森山荘に着いた。
水場も近く2階建てで快適。
1階はストーブがあり、食事場、奥にトイレ、2階が寝室用で6畳ぐらい。
本棚にはSFやハードボイルド系の文庫本が20冊程度置かれていた。
毛布があったので下に2枚、シュラフ、足の上に1枚使用した。
朝は寒いくらいだった。
小屋前の木道が滑り木道脇を通る。
本日は貸し切りで利用。
小屋の外で小動物がうろついたような気がした。
9.23
大白森山荘970m(0657)-玉川温泉分岐980m(0730)-大沢森1178m(0836-45)-水場(0930)-曲崎山1333m(1037-1107)-八瀬森山荘1130m(1245)
5時には明るくなり始めたが起床は6時。ソーセージとコーヒー飲んで出発。
分岐まではアップダウンが少ない。
朝露対策で雨具の下を履き、上はウインドヤッケ。
露払いですぐに手袋は濡れる。
玉川温泉方面分岐辺りの登山道
日当たりが気持ちよい。
笹藪が登山道を覆うようになりスピードが落ちる。
50本以上の笹を折り登山道整備をしたつもり。
顔に笹の葉が当たり目にも当たった
暫くよく見えないので水筒の水を眼に流した。
ゴミを除去したのか、冷やしたのが良かったのか眼は回復。
曲崎山手前の水場で美味しい水を補充。
曲崎山南斜面の道が強烈な笹藪。
下を見ないと道がわからない。
トラバース道が沢を横切る場合、沢筋とどちらが本道かがわからない。
経験値と勘で何とか突破。
しばらく進んでピンクテープ1個あったので助かった。
藪漕ぎ500m近くあったと思うが腕力も脚力も必要でバテバテ
やっと曲崎山に到着。
山頂三角点
この先も藪は嫌だなーと思いながら少し進むと刈り払いしてあるような。
リンドウが咲き乱れている。
少し進むと秋田焼山が見えた。
昨年歩いた見覚えのある山が見えると嬉しい。
写真の中間の尾根は地図で見ると倉沢山1299m辺りか。
八幡平の南方面は登山道のない山域が多い。
それだけ自然豊かであろう。
八瀬森の登りで疲れて地図を見直す。
当初は大深山荘まで行く予定だったが八瀬森(やせもり)山荘でも良さそう。
明日は松川温泉の最終バス(15:28)に行くだけだから大丈夫であろう。
八瀬森山荘にひょっこり到着。
地図を見返し、体力の疲労度を考えて12時過ぎたばかりだがここで宿泊することにした。
水場は近くにあった。
2階の明るい所に備え付けの毛布を敷いてシュラフでウトウト。
15時頃2名の葛根田川の沢登りをしてきたカップル、八幡平から来た秋田県民2名が来た。
沢登のカップルは明日も沢下りとのこと。
16時頃に少し雨が降ったが明日は晴天予報。
早めに睡眠。
9.24
八瀬森山荘1130m(0627)-関東森1153m(0700)-1233m(0757)-1350m見晴らし(0831)-大深山分岐1490m(0949)-大深山1541m(1005)-源太ケ岳1545m(1021-44)-水場1146m(1120)-松川温泉850m(1243-1445)-
盛岡(1640-1707)-
大宮・池袋経由小竹向原(2045)
スマホを充電をしていて操作ができなくなった。
充電のし過ぎなのか?ヤマップは諦めた。
八瀬森山荘前の大場谷地
朝は相当冷え込んで蜘蛛の巣に水滴。
関東森まではアップダウンも少なく快調。
小さな高層湿原
1233mで休んだときにスマホをいじって復活。
一度電源を落として試みたらOK
小高層湿原
高層湿原は泥炭で水はけが悪くなり水たまりができそれに適した植物が繁茂?
8000年前からの歴史があるとの学説。
雪の深い日本海側に多くあり、東北地方は低くても多くある。
湿原の乾燥化も時々耳にするが10~100年単位では変動がありすぎ、
1000年単位で見ないといけない?
スウェーデンのラップランドは低地は殆ど湿地だ。
1300m付近の展望地
歩きやすく見通しが良い。
南方面に鳥海山
手前に広がる広大な高層湿原 南部大白森1268m。
1300m付近の展望地より右上の小さな湿原が大白森1210m
南部大白森のすぐ先の稜線をS字の逆向きで歩いてきたのか?
裏八幡縦走路とぶつかると途端に人が増える。
多くの人に出会うと少し戸惑う。
大深山を通り過ぎ、源太ケ岳に向かう。
源太ケ岳から三ツ石山
右奥が秋田駒ケ岳。
源太ケ岳から八幡平方面
源太ケ岳から森吉山
源太ケ岳から岩手山
松川地熱発電所の蒸気が見える。
源太ケ岳は混雑しているようで手前の人のいない所で昼食。
後は下るだけとゆっくりサングラス越しに秋晴れの日差しを堪能した。
途中の水場で顔を洗い気分爽快。
松川温泉の峡雲荘の露天風呂に入った。
混浴で妙齢女性が彼と入っている所に割り込んでしまった。
始発バスで盛岡に行き、南部美人をお土産に新幹線で帰京。
紙の登山届を用意して行ったが提出先が見当たらず。
バス停から道を間違えるとはまずい
久しぶりの藪漕ぎ、眼に笹の葉が入った。
避難小屋泊でシュラフ・食料を持ったが16㎏以下だったと思う。
紅葉は2週間後か?
次も東北の山に行きたくなった。
標高差:22日:570m 23日:303m 24日:415m
朝露に蜘蛛の巣光る八瀬湿原
単独行池塘に揺れる草紅葉
終わり