昨日、ひたすら働いて。


肉でも食おうと、近くのホルモン屋さんへ。


ここの大将とは、長年のお付き合い。


味の話を、よくするんです。


肉屋にロースハムを依頼された、私です。


時間と手間のかかる、低速ラリーが続いています。


どうしたら、美味しくなるかと言う。



で、私の燻製モニターさんでもありまして。


ナッツのコーヒー燻しを、お土産に。


ハーブの話になりました。


気がついたら、30分ほど話し込んでいました。


ハーブは入れたが、表には出さない方法論と言う。


つかみどころのない、話でした。


私は、ハーブだけでカレーを作ることができます。


インド人の、チャタルジーさんに教わりました。


もう、30年以上前の話ですが。


味の記憶は、消えません。


初めて手掴みで、カレーを食べたことも。


そして、その頃お茶農家ともラグビー仲間で。


よく、お手伝いに行っていました。


そこで、お茶の奥深さを知る事になりました。


で、茶葉の種類によって適切な温度が違いますね。


ちょっとお話します、私の中の脳内環境。


お茶は、もちろん植物で。


ハーブも、もちろん。


私、ここに何かがあるんだと思っておりまして。


植物を煮出して、何をどこまで抽出するかと言うのは。


つまり、甘味や苦味、えぐみと言うのは。


温度と時間にあると。


お湯で抽出するコーヒーもあれば、水出しもあると。


苦かったり、まろやかだったり。


違いは何?


そう言う、ほぼ失敗のダメ科学者みたいな実験をしてきたんです。



無駄な時間を、過ごしてきたとは思いません。


で、ホルモン屋の大将と。


でも、こう言うのって失敗じゃなくて。


「この作り方では、上手くいかない事が分かって良かった」


で、ハーブは入っているし、居る。


あるいは、入っているが、居ない。


つまり、何か普通と違うのだけれど。


その違いを、悟られないようにする。


いわゆる、隠し味という奥深さ。


ここに、面白みがあると。


遊び心かもしれません。


玄妙、味覚のここには正解なし。


ハーブの状態により、何でもかんでも煮てしまえば良いと言うものではなく。


なんでしょう、気配はあるが姿は見えず。


で、塩糖水で味覚の中山軸と言うそれは。



私は「味覚の断面一次モーメント」と捉えています。


何のこっちゃ?の話で申し訳ない。



ドカコックなので。


燻製が、構造力学で成立しております。


四角や丸なら、割と中心取りやすいのですが。


では、三角なら?


そうなると、おそらく三角形の中心?となるのでは。


もっと曖昧なかたちなら?


どこに中心軸があるの?となります。


この、曖昧な味覚と言う形の中心軸。


どう捉えて、独自性を出すか。


そこからの断面2次モーメントを。


ダメでした、説明仕切れません。



燻製の思考回路は、東京メトロと同じ。


分かる、分かるよその駅は?


で、乗り換えるなら何号目の車両?


え、そこ繋がってたの?


そこで降りてからのバス停はどこ?


先日の東京にて、4日で30キロ歩き倒して。


あ…、東京も燻製と一緒だと。


簡単に網羅できる代物じゃないと。


ただ、簡単に言うと。


スイカに塩をかけたら、甘味が増す。


そんな事を、燻製で作り出す。


そう言う感じです。


中心軸と、振り幅のバランスを。