昨日、なにげなくテレビをつけたら
NHKのハートネットという番組で
「長期化するひきこもり」が特集されてました。
通常、親といるときに
この手の番組がやっていると、
「うわぁっ!」となって
チャンネルを変えてしまうのですが、
昨日は一人だったので
しばらく見ていました。
だいたいはありきたりな内容だったのですが、
ひとつ心に響いた言葉がありました。
それは精神科医の斎藤環さんの言葉で、
「『説得』や『正論』は対話ではありません。
それは独り言です」。
これはその通りだと思いました。
うちの親がしていることは、
自分なりの一定の「正論」で
僕を「説得」しようとしていることです。
「社会に出て働く必要がある」
これは正論(とされている)です。
社会的に正論だと言われていますし、
僕自身も「その通り」だと思っています。
けれどそれを「説得」(=おしつけ)されても
そういう人の言うことに
耳を傾ける気にはなりません。
ディベートや詰将棋のような
ゲームならばいざしらず、
相手の逃げ場をなく(そうと)して
いったいどうするんでしょうか?
ではどうすればよいのか?
という問いに対して
斎藤さんは次のように答えていました。
「とりあえずひきこもり状態であることは不問にして、
『思いを共有したい』という姿勢で
話し合いを進めることが大切です」
ところで最近、うちの両親が
携帯をスマホに変えました。
父親がスマホに変えたくて
家族割引の関係で
むりやり母親を説得したようです。
母は「もしスマホに変えても
メールと通話しかしない」と言っていたので
「なんのこっちゃ」と思っていました、、、
そして両親がスマホに変えて以来、
僕による怒涛のレクチャーが始まりました。
文字の入力方法から始まり、
wi-fiや細かい設定、
ラインの使い方、
アプリのダウンロード方法、
ブックマーク登録のやり方、などなど、、、
気づけば
「こんなに両親と喋ったのはいつぶりだろう」
とびっくりするぐらい
会話をしています。
普段、声をだすことがあまりないので
会話のし過ぎで声が枯れかけたりもしました。
ちなみに母親にいたっては
パソコンもほとんど使ったことないのに
今ではスマホでネットサーフィンしまくりの状態に。
ネットに氾濫する
下世話なゴシップまで信じ始めていたので
「ほどほどに」とたしなめておきました。
斎藤環さんの言う
「思いを共有する」というのは
案外こういうことから
スタートするのではないか、と思いました。
というわけで、今日はこのへんで。
最後まで読んでくださり
ありがとうございました。