小説「神田 直子/ようこそ!私の奇跡」第45話(バァルナ神の大罪) | ひでおん

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2023年8月より、童話に続けて小説を投稿し始めました。
他にも時事問題から、くいしんぼ、ドラマや映画や音楽、タクシー日記に趣味の話しなどアップしていきます。
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適当によろしく~

神田直子(37)は中国出張からの帰国便で大事故に遭ってしまい、ひと月もの昏睡状態から奇跡の生還を果たすことが出来た。

 

目覚めた直子は高度な読心術と電撃能力を手に入れていた。

そして自身の体の中を出入りする宇宙人のバモスとテレサとのドタバタ生活が始まったのだ。

 

これは、愉快痛快! ポンコツ物語なのです。

 

 

――女神様、もうやめてください! 血管が切れそ……」

 

「あ゛がが…… も゛う゛ずごじじゃよ……」と、息張ってなんとか声を出しているアフローナは、カッと目を開いた。

 

「ね、姉ちゃん! ガンバレー ガンバ!」と出番が無くなっているヴァルナ神の声援が聞こえた。

 

正志の両肩に乗る手はものすごく熱くなっていた。

 

「ぐぼお、だあ゛ーーーー ズッポン、ポーン」とようやく出た呪文の後に続けて、ブリッと音が響き、辺りには鼻もひん曲がる、腐った卵のような匂いが漂っていた。

 

……あらやだ、ごめんなさいね。力を入れすぎたわ」と言った女神の最後っ屁(ぺ)を嗅がされ、正志は人間界へ飛ばされたのだ。

 

 

 

「神田 直子/ようこそ!私の奇跡」

第45話 (バァルナ神の大罪)

 

 

 

(正志よ、お前は死んだ場所に戻りそこで復活するのだ)と言われたのだから自宅マンションのベッドの上で寝かせられている状態で復活するんだなと、時空の流れに身を任せながら考えていた。

 

目覚めた時には直子が側にいるはずだから脅かしてやろう。

 

そうだ、抱きついてキスしてやるんだ。そうか宇宙人がいるよ……、でも構うもんか! まてよ、その時は冥界にいた時の記憶が無くなってると言ってたよな……と、いうことは死んでたことも、あいつらが宇宙人だということも、女神アフローナと雷神バァルナのこともすべて忘れてるのか。

それは、つまらないよなあ……。

 

その急流から突然に枝分かれした先で、いきなり放出された衝撃で一旦は気を失ってしまったが、正志は人間界には居た。

 

しかし、ベッドの上に横たわって……な、い、よおー!

 

あれ? 葬式やってんじゃんか! 見下ろすと直子と宇宙人の男が一緒に、僕の骨を骨壷に入れているところだった。しかも落としやがった! 時間が巻き戻ってないよ!

 

なんでだ? 生き返ってないじゃないか! 抜け出た霊のままで空中に浮かんでいたのである。

 

天空を見上げ、声を荒げて叫んだ。

 

(め、女神様ーー 生き返ってないじゃんかよーー)

 

――やっぱり、そうなったのね)と女神アフローナの声が聞こえてきた。

 

(そうなったって、どうなったんですか? 困るじゃないですか)

 

――つまりね、あなたの周辺では、あらゆる人間が複雑に絡まっていて、それぞれに時の幹(みき)が形成されているの、しかもその幹は雁字搦(がんじがら)めに硬く結ばれていて、もう解けないのよ。

 

それを私の力で無理やり解き、時を巻き戻してしまえば、おそらく地球は銀河系から消滅してしまうわ)

地球から何光年も離れたアラヤダ星との繋がりも大きな原因なのと説明してくれた。

 

(はあ……意味が分からないのですけど)

 

(つまり、あなたはそのままということなのよ)

 

(えっ! 浮遊霊ということですか)

 

……)

 

(ぎえっ! 生き返れないのですか? 酷い! 酷すぎるよー あんまりだー)

 

――取りあえず、あなたには別の体を用意するわ)

という言葉を最後にアフローナとの交信は終わってしまった。

 

クソ女神! 何が、お前はここに来るべきではなかっただよ。

浮遊霊にしやがって、別の体を用意するってどういうことなんだか? 神も仏もないとは正に、このことだな)

 

 

冥界では女神アフローナに、その弟であるバァルナが叱られていた。

 

「バァルナ! あんたは死神から何を唆(そそのか)されたの?」

 

「あ、あのさ……」

 

「あんたが、やったことは全宇宙を支配するズルムーケ最高神をついに怒らせてしまったのよ」

 

「だってよ、死神だって神だよ」

 

「だから、神はそれぞれ役割があるでしょ! しかも選りによって死神の手伝いをするとはね」

 

「それで、まだ死期を迎えていない人間が危険な目に遭っているのを見つけて冥界へと引っ張り込む手伝いをしたんでしょ! ひとりは戻せたけど、もうひとりは浮遊霊だよ!」

 

……」

 

「今回のふたりだけじゃないわよね、追って処罰されるよ。あんたは神ではなくなるんだ。たぶん追放だ」

 

「た、助けてくれよ姉ちゃん。た、頼むよ」

 


 

46話へ続く

 

 

 

主な「登場人物」

 

 

神田直子:物語の主人公 37歳

神田正志:直子の夫

バモス:アラヤダ星人

テレサ:アラヤダ星人、アラヤダ国の王女

雷神バァルナ:一時はアラヨ博士が捕まえたが、とてつもない神の力に太刀打ち出来ず、ただ遊ばれただけだった。現在は冥界で閻魔代理としてアルバイト中。

キャバクラの美穂:新宿歌舞伎町のキャバクラ『でんじゃらす学園』にいたキャバ嬢で本名は田中聖子。

女神アフローネ:雷神バァルナのお姉さん

 

その他、もろもろ

 

 

おまけのはなし

 

 

「味付け、ゆで卵」

 

ゆで卵が、剥ける剥けないで苦労することがなくなったので味付け卵を作ってみたよ

 

ちなみにゆで卵は熱湯から茹でれば完ぺきです

 

出来れば100均のお尻穴あけ器(卵のお尻は太い方ですよ) でプチッとね

 

水の中で剥けばさらに簡単に

つるんつるん~ 気持ちいい~

 

醤油4:水3:ミリン2:砂糖1の割合で漬け込んだ

 

良い感じ~

漬け込み10時間で少し辛かった

 

食べるのが翌日以降になるのなら醤油を減らせば良いかもね

 

卵の茹で時間は8分ほどでちょうどいい感じ

 

 

 

「ニンニクの水栽培」

 

にんにく、ニンニク

漢字で書くと、大蒜、葫の2種類があるのに驚きと学びがありましたよ

 

ニンニクは市販の酢漬けの物を、ほぼ毎日ひと粒食べてます

 

臭くないよ~ 健康の為でここ何年も風邪など引いたことありません

(薬と思って食べてるんだ)

 

 

今回は3個のニンニクの塊(ひと房12~3粒くらい)で水栽培にチャレンジ

 

ひと房はバラしてキッチンペーパーにのせて水をかけるだけ

 

追加のひと房はそのまんま

ペットボトルをカットした手作りでトライだ

 

ネットで教わりましたが、3日ほどで根が出てくるとのことが…

現時点では変化ないぞ?

 

根っこボーボーになったらまたアップします

 

 

作者からのお礼とお詫び

 

 

コメントありがとうございます。元気と執筆パワーを頂けます!

 

小説「神田 直子」は作者の怠慢から、いつ掲載出来るかわかりません。

 

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

 

 

では、では 次回まで