
女性「村井氏が…」男性記者「村井さん」

女性「えー、こちら東京総本部に到着しました…村井さん!!」

野次馬「ぎゃははははは!」女性「村井さん!クシティガルバ…部下の方がいて…」
村井「ええ」

女性「その件で今日はいらっしゃったのですか?」
村井「ええ…あの、急いで行かないと」

女性「あの方は、あの方は、やはり、村井さんの部下の方ですかァ?…あの方は村井さんの…」


男性「村井さん!何処へいらっしゃったんですか?」
男性「何処へいらっしゃったんですか村井さん?」

女性「村井さん、クシティガルバさんの居場所はご存知ですか?」

村井は取材陣に押しつぶされ、ビルの壁へもたれかかった。

群衆を避けるため地下階段を下りる村井。


女性2「村井さん何処から戻られたのでしょうか?」

やじうま「ハハハ…お帰んなさい!!」


「がちゃ、がたがた」
山路「?」

山路「……」

村井が地上へ戻ってくる足音が聞こえてきた。

村井「…開いてない」

男性レポーター「どこからいらっしゃったんですか?」
男性記者「村井さん!」女性「村井さん!」

男性記者「村井さん!」女性記者「村井さん…」
「お話はされました?」

「あの方は」村井「ちょっと待って、早く入らないといけない」
村井「あっ、そうですよ、彼は私の部下です」女性「部下ですか」
村井「ハイ」女性「あ、そうですか」

村井「ちょっと通してよ…大丈夫ですか?」




村井「危ない」
男性記者「村井さん」

オウム信者「ちょっとスンマセン」「通してください!通してください」

オウム信者「やめてください」

信者「やめでください!!」「やめてください」

女性「村井さん」



ドスッ


男性信者「オイ何やってんだコノヤロー!!!!!オルアァァ!!!!!!」






村井は抵抗し、徐の体を振り払う。
胸の刺し傷が浅過ぎた。あまりの焦燥感に、朝鮮人の表情が引きつった。

村井が入口へ向かうと、だれかが腕を伸ばして逃げ道をさえぎった。

何が起きているのか状況がわからない。左腕の違和感に気が逸れていた。


村井(血が出てる…?)

村井が立ち止まっている隙を見ると、進路をさえぎった眼鏡の男が警護の信者につかみかかった。

眼鏡の男は、信者を引き離そうと右足をかけ、わずかな隙間を作った。
朝鮮人は歯を食いしばると両脇の信者の力に逆らい、姿勢を立て直そうとした。

朝鮮人は牛刀を水平に構え、即座に村井の下腹部を狙った。そして次の瞬間





