Guest Book 深澤秀夫のブログ -1089ページ目

大統領選挙キャンペーンがはじまる

 8月9日以来、マダガスカルに滞在していますが、ネットをめぐる通信環境が悪く、なかなかブログの更新ができませんでした。

 既に多くのみなさまがご存じのように、紆余曲折の末に、選挙日程が下記のように決まりました;

 1.)10月25日 第1回 大統領選挙投票日
 2.)12月22日 大統領選挙決選投票 + 国民議会議員選挙

 今回の大統領選挙33人もの候補者が乱立し、これ!と言う本命候補がいませんので、第1回投票で過半数の票を得て大統領が決まることはほとんどないと思われます。ですので、12月22日に上位2名による決選投票の可能性が大です。

 公式にこの24日から大統領選挙キャンペーンが解禁になりました。首都アンタナナリヴの町のところどころには、33名分の選挙ポスターを貼るための長大な掲示板が設置されています。

 また、投票用紙が公開されましたが、1枚紙に33名が連記されたもので、A-3 くらいの大きさがあります。

 24日に首都アンタナナリヴにもどってきましたが、25日の首都の町は全く選挙キャンペーンの姿もなく、いつもの通りのたたずまいでした。驚くほど静かな選挙戦の始まりと言えましょう。

 各候補とも知名度に難がありますから、選挙期間前半は各地方における名前の浸透に力を入れ、選挙後半に大票田である首都アンタナナリヴにおける選挙活動を活発化させる戦略のようです。

 ですので、今のところ「選挙期間中だから危険」と言う状況ではありません。しかしながら、先に述べたように、選挙期間後半に首都での選挙キャンペーンが激化すると、TIM系候補の運動員とTGV系候補の運動員が衝突すると言う事態が考えられなくもありません。10月に入ってから、首都では注意が必要かもしれません。

 それよりも、12月22日の決選投票は必至と推測されますので、その時に残った候補とその支持者たちの色分けによっては、かなり対立が先鋭化する可能性があります。

 また、最終決戦投票の公式結果は、年が明けた1月下旬に発表されると思われますが、この結果を両候補がすんなりと受け入れるかどうか??? 2002年のような泥沼にならないことを願うばかりです。

 今年の米作は、北部が旱魃により大減収となっています。まだ、都市部の米価は比較的安定していますが、これから端境期に向かい、米価が上がるようでしたら、都市部における不安定化が進むことでしょう。

 一刻でも早く本格政権が誕生し、挙国一致体制で経済再建に緊急に取り組まないと、選挙が実施されても民衆生活および治安双方の安定に大きな不安を残すことになるのではないかと懸念します。