よく免疫力をあげるという言葉がいわれます。
この時、使用されているのは細菌やウィルスに対する
抗病力があがることが言われているようですが
中医学でいうところは西洋医学とはすこし違います。
次の三つに大きく分けることができます。
①:ウイルス、細菌の他、各種微生物による
感染に対する抵抗力。
②:抗原に対する抗体の平衡、つまり陰陽平衡の
維持。
③:体内の細胞の突然変異に対する監視機構。
中医学では特に「陰陽平衡」の維持、
免疫の促進と抑制を両サイドから調節することを
「免疫力をあげる」ととらえていると考えられ
ます。
「袪湿除湿」「清熱解毒」「活血化瘀」
などは主に免疫を抑制し、
「補気薬」「補血薬」「補陽薬」「補陰薬」
などは主に免疫を促進するようです。
漢方薬で特徴的なのは単味の生薬でも
常用処方でも、、免疫を促進・抑制の
双方向に働く作用をもつものがあること
です。
複雑で難治な疾患には免疫促進作用
のあるものと抑制作用のあるものを、
弁証論治に従って合わせて使用する
ようです。