心臓病は五臓六腑が関係している。 「肺・腎」 | 群馬県・桐生 仁盛堂漢方薬局の一日(中医学基礎)

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 「心」は君主の官ということで五臓六腑が

関係していることを前に書きました。

 

 今回は「肺」「腎」に関して説明してみます。

 

 最初に「肺」ですが、「肺主治節」という有名な言葉が

あります。(肺は治節を主る。)

 

 「治節」:肺の主な生理機能で肺が呼吸運動を調節する。

      呼吸運動は規則的に行われ、全身の「気」の

     昇降出入の運動が正常に行われる。

 

     これによって、血液の運行が推進、調節される。

     「心」の血脈を主る」という機能には肺の治節機能が

     欠かせないわけです。

 

         ちなみに「節」は二十四節気の「節」、「治」は正常に

    治めるの「治」ということのようです。

 

 次に「腎」ですが「肺腎相生」という言葉があります。

相生とは相互に促進、助長、産生し合うということです。

 

 たとえば「肺」は呼吸を主りますが、呼吸機能を正常に

するには「腎」の納気作用が欠かせません。

 

 腎の納気作用が低下すれば、呼吸が浅い、呼吸促迫、

息切れなどの症状が現れます。

 

 心臓病から「肺・腎」にまで話が展開してしまいました。

 

 中医学で「心」の病を考えるとき、五臓六腑すべてが

関係してくることを頭に入れておかなければいけないという

ことです。

 

 西洋医学が循環器内科」や「循環器外科」と専門性を重視

するのとは全く相反する医学概念ということがいえます。