薬三分、 養生七分 | 群馬県・桐生 仁盛堂漢方薬局の一日(中医学基礎)

群馬県・桐生 仁盛堂漢方薬局の一日(中医学基礎)

 漢方薬局で30年以上相談をしています。
毎日新しい発見あり、毎日が勉強です。
お客様の相談を中心に記録していきたいとかんがえています。

皮膚疾患(アトピー性皮膚炎)・不妊症相談・精神疾患など
のご相談を得意としています。

 

 左手の甲に紅斑が発症し、最初は小指、

薬指のほんの小さな範囲でした。


 相談を受けた時、いやな予感がありました。

(症状の状態を理論で質問してくるタイプ)


 以前当店で皮膚疾患の相談をしてこの時は

お客様の考えに反し、以外にあっけなく治癒して


 非常に安易に考えられていました。


このての人はまた同じように簡単に治癒すると

考え養生を怠りやすいです。

(この方は養生理論偏重タイプ)


 最初は、侵出、紅斑なので淸熱利湿でほぼ

手の症状は緩解していきました。


 ところが、予想どうり、首周囲に紅斑が

出現してしまいました。


 こちらは血虚燥風によるもの。


 複雑な体質な方です。


 現在も症状が良くなっていません。


今回はこの症例に関してですが


 「薬三分、 養生七分」の問題です。


 お客様は養生の大事さが解っていない

人が多くいます。


 このお客様は解りすぎる逆のタイプ

(養生に神経質になりすぎる)


 {黄帝内径」の上古天真論扁に養生5箇条

があります。


 ①:「飲食有節」

   食べ過ぎない


 ②:「起居有常」

   12時前には寝る


 ③:「不妄昨労」

   仕事をしすぎない


 ④:「虚邪賊風、避之有時」

   外邪を侵入させない


 ⑤:恬淡虚無、真気従之、精神内守、病安従来」

   精神的なゆとりをもって生活する


  実はさきほどのお客様はいろいろな事情が重なり

養生しようにも出来ない現実があり、養生の大切さを


 理解しすぎているだけに、それができない苛立ち、

聡明なだけに精神の疲労がでるタイプです。


 養生のことに頭が混乱して、治療に差し支える

お客様もいるというお話しでした。