こんにちは、hidekunです。

このたび、心筋症や心不全について、患者本人の視点から情報をまとめる専門サイト、

「心筋症のきほん」

を立ち上げました。

▼心筋症のきほん
https://www.shinkinbyou-navi.org/

このサイトでは、特発性拡張型心筋症と診断された私自身の経験をもとに、病気の基礎知識、検査結果の見方、通院記録、日常生活で感じたことなどを発信していきます。

医師が患者に説明する医療サイトではありません。

心筋症とともに生活している患者が、

「診察室では聞けなかったこと」
「検査結果を見ても分からなかったこと」
「退院後の生活で実際に困ったこと」

を、一つずつ整理していくサイトです。

 

【2019年の入院が、すべての始まりでした】

私が特発性拡張型心筋症と診断されたのは、2019年です。

体調を崩して入院し、検査を受けるなかで、心臓の収縮する力が弱くなっていることを知りました。

それまで、心臓の病気は胸が痛くなったり、突然倒れたりするものだと思っていました。

しかし、私の場合は、体のだるさや息苦しさ、疲れやすさなど、はっきり病気だとは分かりにくい症状から始まりました。

医師から説明を受けても、

「心筋症とは何なのか」
「心不全とはどう違うのか」
「EFやBNPという数字は何なのか」
「これから普通に生活できるのか」

分からないことばかりでした。

退院できたことには安心しましたが、病気がなくなったわけではありません。

薬を毎日飲み、塩分や水分に気をつけながら、体調の変化を確認する生活が始まりました。

 

【退院後も通院と検査は続きました】

退院後は、血液検査、心電図、心エコー、胸部レントゲンなどを受けながら経過を見てきました。

体調が比較的安定している時期もあれば、検査数値が悪化した時期もあります。

2021年には再び入院を経験しました。

その後も、心臓の働きや不整脈、BNP、腎機能、塩分摂取量などを確認しながら通院を続けています。

2026年に入ってからも、体調は一定ではありません。

1月の検査ではBNPが192.8pg/mLでしたが、4月には528.7pg/mLまで上昇しました。

心エコーでは、LVEFが低い状態で推移しています。

7日間のホルター心電図では、短い心室頻拍が記録されました。

6月の検査でもBNPは506.8pg/mLで、心電図では心室性期外収縮が確認されています。

朝起きたときのつらさも続いています。

以前は毎日測っていた血圧も、状態が安定してきたと感じて途中でやめていました。

しかし、主治医から毎日測るように言われ、2026年6月20日から血圧と脈拍の記録を再開しました。

病気と長く付き合っていると、どうしても慣れが出てきます。

「最近は大丈夫だから」
「少しくらいなら問題ないだろう」

そう考えてしまうこともあります。

今回、あらためて毎日の記録を続けることの大切さを感じました。

 

【心筋症のきほんで伝えていく内容】

「心筋症のきほん」では、主に次のような内容を掲載しています。

・心筋症や特発性拡張型心筋症の基礎知識
・心不全との違い
・BNPやNT-proBNPの見方
・EF、LVEFとは何か
・心電図やホルター心電図について
・不整脈や心室頻拍について
・診断を受けた2019年から現在までの通院記録
・匿名化した検査資料
・服薬や生活上の注意
・減塩、運動、仕事との両立
・医療費や支援制度
・患者本人が感じた不安や戸惑い

検査結果については、数値だけを見て危険か安全かを決めつけるのではなく、

「資料から実際に確認できること」
「資料だけでは分からないこと」
「主治医に確認したいこと」

を分けて掲載するようにしています。

同じ病名でも、年齢、症状、心臓の状態、治療内容は人によって違います。

私の検査結果や治療が、すべての心筋症患者に当てはまるわけではありません。

それでも、実際の患者の記録を見ることで、

「自分も同じようなことで悩んでいる」
「次の診察でこのことを聞いてみよう」
「検査結果のどこを確認すればよいか分かった」

と感じてもらえることがあると思っています。

 

【医療関連ブログを作る難しさ】

医療関連のブログは、普通のブログとは違う難しさがあります。

一番難しいのは、間違った情報が誰かの健康や治療判断に影響する可能性があることです。

自分の体験を書くだけであっても、

「この薬を飲めば大丈夫」
「この数値なら危険」
「この症状なら、この病気だ」

と簡単に断定することはできません。

私自身は患者であり、医師ではありません。

自分が経験したことと、一般的な医学情報を混ぜないように注意する必要があります。

医学的な説明を書く場合は、学会のガイドライン、公的機関、国立病院、大学病院などの情報を確認します。

しかし、医療情報は専門用語が多く、一般の患者が理解できる言葉に直すのも簡単ではありません。

難しい言葉を減らしすぎると、正確さが失われることがあります。

反対に、専門用語をそのまま並べると、病気を知りたい患者には伝わりません。

正確さを保ちながら、初めて病気を知った人にも分かる文章にする。

このバランスに、毎回悩みます。

 

【個人情報の確認にも時間がかかります】

検査結果や診断書には、多くの個人情報が含まれています。

氏名だけを消せばよいわけではありません。

患者番号、病院名、医師名、住所、電話番号、バーコード、QRコードなどから、本人や医療機関が特定される可能性があります。

そのため、検査資料を掲載するときは、画像の隅まで何度も確認しています。

一方で、検査数値や心電図の波形を勝手に変更することもできません。

個人情報は消しながら、医療情報は正確に残す必要があります。

この作業は、想像していた以上に時間がかかります。

 

【不安をあおらず、軽く扱わない難しさ】

医療記事では、不安をあおるような表現は避けなければなりません。

しかし、安心させるために、悪い結果を軽く書くこともできません。

例えば、BNPやEFの数値が悪かったとしても、その数字だけで今後を断定することはできません。

だからこそ、

「怖い数値でした」

だけで終わらせず、

「何を確認したのか」
「主治医からどのような説明を受けたのか」
「次の診察で何を聞くのか」
「生活の中で何を記録するのか」

まで書くことを大切にしています。

 

【それでも発信を続ける理由】

病気を診断されたばかりの頃、私はインターネットで何度も心筋症について調べました。

医学的な説明は見つかっても、

「実際の患者はどんな生活をしているのか」
「検査結果を見たとき、どんな気持ちになるのか」
「仕事やお金の不安にどう向き合っているのか」

といった情報は、なかなか見つかりませんでした。

同じ病気でも、生活環境や症状は違います。

私の経験が、そのまま誰かの答えになるとは思っていません。

それでも、診断されたばかりで不安を感じている人に、

「悩んでいるのは自分だけではない」

と思ってもらえる場所は必要だと思っています。

私自身、病気をすべて受け入れられているわけではありません。

検査結果を見るたびに不安になります。

朝起きることがつらい日もあります。

これから先の生活を考えて、気持ちが沈むこともあります。

その一方で、検査結果を記録し、自分の状態を知ることで、少し落ち着けることもあります。

病気を治す方法を伝えるサイトではなく、病気とともに生活していくために、患者が知りたかったことを整理するサイト。

それが「心筋症のきほん」です。

まだ作成途中のページもありますが、2019年の最初の入院から現在まで、少しずつ記録を増やしていきます。

心筋症や心不全と診断された方、ご家族の方、検査結果の見方が分からず不安を感じている方に読んでいただけたらうれしいです。

▼心筋症のきほん
https://www.shinkinbyou-navi.org/

この記事は、心筋症患者本人の体験と、公開されている医療情報をもとに作成しています。

診断や治療方針は、年齢、症状、検査結果、既往歴などによって異なります。

記事の内容だけで自己判断せず、気になる症状や治療については、主治医または医療機関にご相談ください。