はじめに

今回は、私が装着していた1週間ホルター心電図の結果について、現時点で分かっていることを整理します。

正直に言うと、検査結果の紙を見た瞬間は、専門用語が多くてすぐには理解できませんでした。

「PVC?」
「PAC?」
「VT?」
「数が多いの?少ないの?」

そんな状態でした。

ただ、循環器内科の視点で見ると、今回の結果で大事なのは、単に「期外収縮が何回あったか」ではありません。

一番気になるポイントは、拡張型心筋症で心臓のポンプ機能が低下している状態で、短い心室頻拍が確認されたことです。

この記事は、私自身の検査記録をもとに、同じように心臓病や不整脈で不安を感じている方にも分かるように整理したものです。診断や治療方針は、必ず主治医の説明を受けて判断してください。


今回のホルター心電図で分かったこと

今回の検査は、通常の24時間ホルターではなく、約1週間のホルター心電図でした。

画像から読み取れる範囲では、主な結果は以下の通りです。

項目 結果
記録期間 約7日間
解析可能率 96.8%
総心拍数 704,053拍
主なリズム 洞調律
平均心拍数 約69回/分
PAC:上室性期外収縮 5,985拍、約0.9%
PVC:心室性期外収縮 555拍、約0.1%
VT:心室頻拍 3回
SVT:上室性頻拍 なし
心房細動・心房粗動 なし
2.5秒以上の停止 なし
高度な房室ブロック なし

数字だけ見ると、PACやPVCという期外収縮はあります。

ただ、今回の結果で本当に注目すべきなのは、PVCの数が多いことではなく、VT、つまり心室頻拍が3回出ていることです。


心室頻拍VTとは何か

VTとは、心室頻拍のことです。

心臓には大きく分けて、上の部屋である心房と、下の部屋である心室があります。

今回問題になるVTは、心臓の下の部屋である心室から速い電気信号が連続して出る不整脈です。

MSDマニュアルでは、心室頻拍は「連続で3拍以上にわたり心拍数が一定以上になる状態」と説明されています。症状は発作の長さによって異なり、無症状のこともあれば、動悸、血圧低下、重い場合には命に関わることもあります。(MSD Manuals)

今回のホルターでは、VTが3回記録されています。

ただし、検査結果を見る限り、長時間続いたものではなく、短い時間で自然に止まっているタイプです。

そのため、いきなり「すぐ危険」という話ではありません。

しかし、私の場合は背景に拡張型心筋症があります。さらに前回の心エコーでは、LVEF 24%と心臓のポンプ機能がかなり低下していました。

EFは心臓が血液をどれくらい送り出せているかを見る重要な指標で、American Heart Associationは、EFが40%未満の場合、一般的に心不全や心筋症を示すことがあると説明しています。(www.heart.org)

つまり今回の結果は、

普通の人に短い不整脈が出た話ではなく、心機能が低下している心臓でVTが確認された

という点が重要になります。


今回「悪い」と考えられるポイント

1. VTが3回出ている

今回もっとも気になるのは、やはりVTが3回確認されたことです。

心室頻拍は、心室から出る不整脈です。

心房から出る不整脈よりも、心臓全体のポンプ機能に影響しやすく、特に心筋症や心不全がある場合は慎重に見られます。

今回のVTは短く自然に止まっていますが、主治医には必ず、

「これは非持続性心室頻拍として扱うのか」
「今後の突然死リスク評価が必要なのか」
「ICDの検討対象になるのか」

を確認したいところです。

2. EF 24%という土台がある

ホルター心電図だけを見るのではなく、前回の心エコー結果も合わせて考える必要があります。

私の場合、LVEFは24%でした。

これは、心臓の収縮力がかなり落ちている状態です。

だからこそ、今回のVTは「たまたま短く出ただけ」と軽く流せるものではなく、心機能低下とセットで評価する必要があると感じています。

3. 頻脈イベントもある

報告書では、頻脈が複数回記録されています。

極端に速い脈が長時間続いているわけではなさそうですが、心不全のある心臓にとって、脈が上がりやすい状態は負担になります。

特に、動悸、息切れ、胸の違和感、冷や汗、めまいなどを伴う場合は注意が必要です。

Mayo Clinicでも、不整脈の症状として、胸のドキドキ、速い脈、胸痛、息切れ、めまい、失神しそうな感じなどを挙げています。(Mayo Clinic)


逆に、安心材料もある

悪いことばかりではありません。

今回の結果には、安心できる点もありました。

まず、主なリズムは洞調律でした。

また、心房細動や心房粗動は確認されていません。

さらに、2.5秒以上の長い停止や、高度な房室ブロックも見つかっていません。

PVC、つまり心室性期外収縮の総数も555拍、全体の約0.1%です。

つまり、今回の結果は、

1週間ずっと危険な不整脈が出続けていた

という内容ではありません。

ここは少し安心していい部分だと思います。

ただし、繰り返しになりますが、今回のポイントは数ではなく、心機能が落ちている心臓でVTが確認されたことです。


ICDについて主治医に確認したい

今回の結果を見て、私が主治医に必ず確認したいのがICDについてです。

ICDとは、植込み型除細動器のことです。

国立循環器病研究センターでは、ICDは心室頻拍や心室細動による突然死の予防を目的とする機器で、心拍を常に見張り、危険な頻拍を検知した場合に治療を行うものと説明されています。(国立がん研究センター)

もちろん、今回の結果だけで「ICDが必要」と決まるわけではありません。

ただ、ACCの解説では、現在のガイドライン上、非虚血性心筋症または虚血性心筋症で、LVEF 35%以下、NYHA II〜III、適切な心不全治療中で予後が1年以上見込まれる患者では、ICDが強く推奨される対象になるとされています。(American College of Cardiology)

私の場合、LVEF 24%という結果があるため、今回のVTと合わせて、

突然死予防の評価が必要なのか

ここは主治医にしっかり確認したいと思っています。


7月15日の診察で聞くこと

次回の説明では、ただ「大丈夫ですか?」と聞くだけではなく、具体的に確認したいと思っています。

聞きたいことは、次の5つです。

1. 今回のVT 3回は、非持続性心室頻拍として扱うのか

短く自然に止まっているとはいえ、報告書にはVTと記載されています。

これを今後どう評価するのか確認します。

2. EF 24%とVTを合わせて、ICDの検討対象になるのか

ICDが必要かどうかは別として、検討の土台に乗るのかを確認したいです。

3. 薬の調整余地はあるのか

心不全の薬、不整脈を抑える薬、心拍数を整える薬など、今の治療で十分なのかを確認します。

4. CRT-Dの対象になる可能性はあるのか

心電図のQRS幅などによっては、ICDだけでなくCRT-Dという治療が検討される場合もあります。

これはホルターだけでは分からないため、12誘導心電図や心エコーと合わせて確認が必要です。

5. 運転や運動、日常生活の制限は必要か

失神や強いめまいがないとしても、心室頻拍が出ている以上、どこまで普段通り動いていいのか確認しておきたいです。


予約日を待たずに相談した方がいい症状

今後、次のような症状が出た場合は、予約日を待たずに病院へ相談するつもりです。

  • 失神した

  • 失神しそうな強いめまいがある

  • 胸痛がある

  • 息苦しさが急に悪化した

  • 強い動悸が長く続く

  • 冷や汗を伴う発作がある

  • ぐったりして動けない

Mayo Clinicでも、胸痛、息切れ、失神がある場合は救急受診が必要な症状として挙げられています。(Mayo Clinic)

不安をあおりたいわけではありません。

でも、心臓の病気は「様子を見るべき症状」と「早く相談すべき症状」を分けておくことが大切だと思っています。


今回の結果を一言でまとめると

今回のホルター心電図の結果を、私なりに一言でまとめるなら、

期外収縮の数が多すぎることより、心機能が低下した心臓で短い心室頻拍が出ていることが問題

です。

PVCは555拍で、全体から見れば多すぎる数字ではありません。

心房細動もなく、長い停止もありません。

だから、全部が悪い結果というわけではない。

でも、拡張型心筋症でEF 24%という背景がある以上、VT 3回という結果は軽く考えず、主治医にしっかり確認する必要があると感じています。


最後に

検査結果を見ると、不安になります。

私も正直、紙に書かれた「VT」という文字を見たとき、少し怖くなりました。

でも、怖がるだけでは何も変わりません。

大事なのは、結果を正しく理解して、次の診察で必要なことを聞くこと。

そして、勝手に判断せず、主治医と一緒に今後の治療方針を決めていくことだと思います。

今回の記事が、同じようにホルター心電図の結果を見て不安になっている方の参考になればうれしいです。

私も5月15日の診察で、今回のVTがどう評価されるのか、ICDなど突然死予防の検討が必要なのか、しっかり確認してきます。


参考資料