今回は「読書と国語の関係」について述べます。

 

最近は、国語の成績が振るわない子に対して、「(もっと)本を読みなさい」という、やや無責任ともいえるアドバイスをする国語講師は少なくなったと思います。

 

 

私の世代(現在、アラフィフの方)だと、国語の成績を上げるためには、読書をしたり、新聞を読んだりするのが有効だと言われてきました。実際にそういうことを「真顔で」言う先生は多くいました。

 

はたして本当にそうでしょうか?

 

これは「入試で出題される国語という教科をどうとらえるか」によります。入試国語は、はたして本当の(?)国語力なのかという根本的な議論です。

 

もちろん、受験国語でも「国語力の一部」は測れると私は思います。でも、本来の国語力って、「穴埋め問題」や「抜き出し問題」、「記号選択問題」では決して測れない能力もありますよね。そもそも、筆者の意見を読み取る(=インプット)だけが国語力ではないのです。

 

インプット以外の力、すなわちアウトプットする力も国語力の一つです。たとえば、「読む人の記憶に残るような言葉を紡ぐ表現力」や「読み手を感動させる文章力」などです。「自分の意見を的確に発信できる能力」「独創的な発想を伝える能力」といったものもあるでしょう。

 

ところが、今挙げた能力は、受験国語ではほとんど必要としませんで(大学入試の小論文は評価されるものも多少ありますが)。客観式テストとしては、公正な採点ができないからです。

 

ですから、読書や新聞を読むことは、国語の得点を上げるために行うものとしては、遠回りであると言わざるを得ないのです。

 

このことは英語にたとえてみると、分かりやすいかもしれません。

「TOEICのスコアを半年以内に730以上とらないと課長に昇級できない」というビジネスマン(※現在のTOEICスコアが500)がいたとします。

 

切羽詰まった状況の中、英字新聞やTimeなどの雑誌、CNN等の実用的なニュースだけを見聞きする。また、お気に入りのペーパーバックを悠長に読んで、期限内に800以上のスコアを獲得できるでしょうか。なかなか難しいのではないかと思います。

 

TOEICも英検も「英語の試験」です。スコアに準じた英語学習に加えて、受験スキルの習得も、スコアアップには有効だと思います。

 

受験国語における場合も同様です。

テストの点数を上げるための対策が不可欠となるのです。

 

中学受験は「待ったなし」です。とにかく、入試日に合格最低点は取らないと合格することはできません。読書を楽しみながら、ゆっくりと国語力を醸成する余裕はない場合が多いのが現状です。

 

今回のYouTube動画では「読書と国語の相関関係」というテーマで説明しました。5分ほどの短い動画ですので、ぜひご参考ください。

 

 

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