彼女がしていたリングはスピネルでした。
スピネルはルビーに似た赤い色合いの美しい宝石ですが、1783年まで科学的な違いが明確にされていませんでした。
それ故イギリス王家の王冠に使われた「黒太子のルビー」やロシヤのエカテリーナ2世の王冠に輝いている、ルビーだと思われていた石もスピネルだったと後に鑑別されています。硬い性質を持ち、透明度も高いため近年大人気で、なかなか大粒のスピネルを見つけることができません。
私の感覚では同じ赤でもルビーは薔薇のような青みの赤、スピネルはトマトのような黄みの赤が美しい石です。
ガラス工芸を趣味とする科学者の彼女らしい選択です。