第四試合
未依-vs-汐月なぎさ

第四試合は未依と汐月なぎさのシングルマッチ。
同じユニットでありながらもあまりそういう気がしないのはここ最近の変化でユニットそのものの在り方にも見直しが来た頃だし
むしろ未依と汐月ではファイトスタイルがまるで違う。
そもそもが対決したとこすらあんまり見ていないので。










そもそも未依はともかく汐月のシングルマッチなんてあまり見たことがなかった。
ないわけではないが、上と試練の試合なんてのもあまりイメージがない。
だけど個人の技量がはっきりわかるシングルだと試合運びでは明らかに未依にペースを持っていかれる。
だけど個人の技量がはっきりわかるシングルだと試合運びでは明らかに未依にペースを持っていかれる。
未依は新人の時からなぜか自分の世界に引き込むのは上手かった。



キャメルクラッチからくまちゃんロックに行く未依。
汐月の場合、役に入る場合ではしっかり悪女になれるのだが、素で戦うアクトレスリングではどうも本来の素直さが逆に災いしてこういう毒がない。
どうしても控えめと言うかね。




もちろん得意にしてるチョップであれば、その威力がハンパでないのは明らか。
未依がこらえるのも無理なくらいに。








ただそうなってくると今度は未依が得意でない打撃の部分になるから気持ちが折れかけたというのは素直にそう思うことなのだろう。
しかしそうした苦手なものにあえて立ち向かわせる魅力があるのもプロレスの不思議なところ。





あえて未依からチョップを受けに望んだが、これはフェイント。
しかしロープに飛んだ未依をダブルチョップで迎撃して逆に汐月に火が付いた。
たぶん汐月の場合変に頭を使うより体が動くまま何も考えずに直感で向かっていく方が、今はいい結果を出せるかもしれない。



しかし汐月の突進をかわして未依はモンキーフリップからフットスタンプへ。
近代のプロレスじゃ古典的なモンキーフリップを使う人などほとんど見かけないだろうが。





だが汐月は低空ドロップキックからサソリ固めへ。





汐月がここでメイルストロムボムを繰り出すが、カウント3間際で未依がロープを掴みブレイク。
ここは未依がしたたかだった。


しかしこの勝負どころをよく見ていた未依が、ここまで繰り出さなかったくまちゃんの一撃を忘れた頃に!
ここから未依が一気呵成に。







スピンキックからのくまちゃんボムはカウント2.9!




ならばとくまちゃんボム(45℃)を連発して未依の勝利。
ただ勝つには勝ったが意外なほど手こずったようにも思う。








勝ったけど、すっごい悔しい。
未依がそうしたマイクを握ったのは汐月なぎさの勢い、自分にないタイプの汐月の強さ。
それに負けたくないという自分の気持ち、ブライド、いろいろ入り交じっていると思う。
未依の言葉に感銘して話を聞いていた汐月はそのまま未依が引き上げて姿が見えなくなるまで、ずっと頭を下げ続けた。







