劇団水色革命の高橋春菜が浅草にて一人芝居に挑戦するという話を聞いて、浅草リトルシアターという六区通りにある非常に小さな劇場に行ってきました。
あまり知られてない小さな劇場で、30人も入れば満杯になってしまうようなとこですが、私は過去二度ここに来たことありますし、よく通ってる浅草東洋館の近くでもあります。



今回春菜が挑戦していた演目は松井須磨子という実在した人物の話です。



今から百年近く前の明治の時代、日本初の素人からの女優になり、日本で最初にレコードを出したということで、いわゆる現代演劇の日本の最初の女優ということになりましょうか、ま、とにかく今から百年も前であれば演劇というのは歌舞伎のようなものしかなかったというので女性の出る幕ではなく、またおそらく今とは比べ物にならないほどの男尊女卑の風流であったのではないかと推測されるので、前任者がいないもののジャンルを作り上げることはいろいろ大変だったかに思われます。

またこの人の生涯も波瀾万丈に満ちた一生だったのでしょう。
気になって後に調べたらやはり松井須磨子についてを題材にした映画や演劇はいろいろあったようで名取裕子や松坂慶子など稀代の名女優が須磨子を演じたという情報がありました。


ま、それはさておいて。




私もいろいろと芝居も長年見てきていて、いろんな形の芝居も見てきました。
ですが一人芝居の類いを見たのは一度くらいしかありません。


一人芝居の難しさというのは相手となる役者がいないことにあります。
受け手がいないことは演ずるうえで想像以上に難しいもの。
喋り口調や性格、身なり、目線の配り方、いろんなとこに気を配り、何役もの演者を演じ分けねばなりません。

それが一時間前後の時間といえど、ほぼ一幕のみでずっと通し続けるのは、台詞の量の多さも含め、かなりの大変さというのは素人目に見ても想像がつきます。

歌ったり叫んだり問うてみたり、まあ様々な形をやって頑張っていたと思います。

役者として表現者としてキャリアを積んでいくとどんどん高みを目指すものですが、それを突き詰めていくとこういうとこに行きつく感じなのでしょうね。



この日は一人でこっそり見に行ったつもりでしたが、プロレスラーが多くいる水色革命にいた繋がりからか、小さい劇場なのに割と多くの知り合いがおり、某女子レスラーも見に来てました。プライベートなので名前は伏せますが。

昨年あたりから私自身今まで以上に多忙な時期に差し掛かり、水色に関連した芝居は今年はほとんど見れませんでした。
なので春菜には申し訳ない気持ちが多くあったので、これに関してはまだ比較的忙しくない時期だったし、リトルシアターでの一人芝居という面白そうな話なので見てみることにしました。

私の好きな劇団ドガドガプラスで用いる演目に近く、また浅草というドガドガのお膝元でもありましたので、いつか時間があるときにもし春菜がやりたいという気持ちがあるなら、その方面の関係者に話をして推薦してみようかなという気持ちにもなりました。



ともあれ週末までまだやっていますので、今後の健闘を是非期待したいと思っています。