Beginningプロモーションという聞き慣れない名前の大会に見に行くこととなり新木場に向かった。
この大会、既存のレスラーは3月にスターダムを退団したまなせゆうな(前名愛星ゆうな)しかおらず、後は劇団などで活躍する女優ばかりで構成されたメンバーだと聞く。
その名もアクトレスガールズ。

正直その結成の根拠となる原因、目的、管理する企画など一切が謎に包まれたというか情報が少ないため、知り合いでなければイマイチ足を運びづらいのだが、出場するメンバーの名前を見て多少興味があることもあり、自分の目で確かめることにした。

まずBeginningに関してたが、これは以前スターダムのGM風香が現役時代、彼女の応援を目的として不定期にBeginning実行委員会という名前の大会が存在した。

これが数年前にあった同大会と同じものかどうかは不明。 しかし風香と同じスターダムにいたゆうなを起用したとこで何らかの繋がりはあるかと推察されるし、またメンバーの中にはゆうなと同じスターダムプロモーションに所属している女優の名が何人かいるのがわかった。
これは私が元来いろんな繋がりで様々な劇団を知っているため気づいたことであり、スターダムと何らかの関連があるのではとも考えられる。

しかもこの日の夜は同じ新木場でスターダムの大会もあり、直接の協力はなくとも何らかの連携があったのではと思う。
だがいきさつはどうあれ問題は試合だ。
パフォーマンスで興行を色づけることは構わないのだが、いくら女優ばかりとはいえ肝心の試合が最低限見せられるレベルに達していなければお話にならない。

私はかつても女優からプロレスラーを目指したグループの活動として、風香のデビューに関わったJd’のアストレスや志田光らを排出したアイスリボンのマッスルガールズなどを見てきたが、いずれもプロレスラーで成功したのはごく一部であり、しっかりした覚悟がなければ企画だおれで終わりかねない。
なのでなおさら初歩となるこの大会が鍵なのである。

デビュー戦
本間多恵 vs 角田奈穂
白系のコスチュームの本間と緑系のコスチュームの角田。
正直何もデータがないうえ共にデビュー戦とあって、試合の内容だけで判断するしかないのだが、一応形にはなっているものの腰が引けている状態なので気持ちがしっかり乗ってない。

本格的な女子プロレスラーを育成する目的で練習したかどうかはよくわからないが、デビュー戦同士の対決とあって大甘に見てギリギリ見れるレベルかなというのが率直な印象。
本間がエプロン際でぶら下がり首4の字を見せていたが、最初ということと第一試合という意味合いを考えればもっと基本技だけでやっても良かった。
新人の試合ならばそれこそ昔はドロップキックとボディスラムとエルボーと首投げと押さえ込みだけで試合してたようだが、この試合ボディスラムもなく首投げもほぼ失敗なので、これは彼女たちの問題ではなく教える側にも問題があるかな~と思った。



試合は対格に勝る角田がドロップキックの連打で勝利。
決め手に欠ける分、最後は体力に勝るものが勝ったが、後は今後の努力でどう変わるかだ。

ガブ・ガブリエル・ガブコ vs ???


一見美女揃いのアクトレスガールズの中に異様な存在を放つガブリエル・ガブコ。
実は私とはけっこう前からの友人であり、かつては劇団水色革命のMARUの盟友で舞台キャリアは長く、彼女の友人である救世忍者乱丸や旧姓広田さくらのようなムードメーカーなのである。

また本来空手家であり、仲のいいレイナ女子プロレスの朱里とも練習することがあるという。
適性はともかくパワーと存在感なら即戦力だ。

だが対戦相手が前日に病欠になるというアクシデントがあり、ガブコが入場しても未だに対戦相手がわからない。
そこに現れたのがBlack shinEなる黒覆面の女タイガー二人組。

Black shinEはしゃー、しゃーとしか喋らないのでなんとか言葉をまとめるとどうやら対戦してやるとのこと。
しかし相手は二人いるのでガブコもパートナーを呼び込むことになったが、来たのはジョンソンと呼ばれる小さい人形!! 扱い的にはDDTのヨシヒコに似たようなものか!!

というわけでカードは
ガブ・ガブリエル・ガブコ、ジョンソン vs Black shinEのタッグマッチに。
これで面子は揃ったが完全にコミカルマッチ(笑)。
思いっきり唾を手につけ握手しようとするガブコに、なぜだか影武者の方が試合をしてしまうジョンソンや、飛ぼうとしても飛ばないBlack shinEとけっこう自由なことばかりだったが、Black shinEに丸め込みを何度も連発されたガブコが。
「ちょっと待って、こんなにガッチリプロレスやるなんて聞いてない!!」

え!? そーなの?
ということでなぜか炭酸水一気飲み対決になったのだが、ガブコの吹き出した水がジョンソンを直撃し、それをBlack shinEが難なくフォール(笑)。
ハチャメチャな試合だったが、満足度100%。
プロレスは楽しませたもん勝ちなのである。